HMR HONDA（エイチエムアールホンダ）の栗原です。今回はインテグラタイプR(DC5)のクラッチ交換、エンジンマウント交換、足回りフレッシュ作業の様子をレポートします。
インテグラタイプR(DC5)部品交換作業〜クラッチ・マウント交換〜
まずクラッチ交換をするためにエンジン・ミッションの真下にあるサブフレームを降ろしていきます。
サブフレームを降ろしたらミッションオイルを抜いたり、ドライブシャフトを外したり準備作業を進めていきます。
エンジンからミッションを降ろしていきます。 
ミッションケースのレリーズ周辺は鉄粉で汚れていますので清掃します。 
クラッチケース・ディスクそしてフライホイールの順で取外していきます。
取外すとクランクシールリア側が見えます。鉄粉などでかなり汚れていますね。クラッチの汚れをキレイに清掃して、このタイミングでこのオイルシールも交換します。
こちらはミッションケース側のレリーズフォークのブーツ。切れてしまっていますね。こちらも交換します。
ベアリングも鉄粉でかなり汚れてしまっています。こちらも同時に交換していきます。
写真上は新しいクラッチカバーとディスクです。
ディスクを比較してみると、かなり消耗して溝の間にもキズがみられますね。
クラッチカバー裏面はだいぶ擦れ跡と鉄粉で汚れてしまっています。 
取外したフライホイールです。キズというか表面が黒焦げているように見えます。今回はチェックしたのち使用を続けます。必要とあれば表面を研磨したりもします。
新しいクラッチを取り付ける前にクランクオイルシールを交換します。クラッチ交換の際は、状態問わず同時交換することをおススメしています。メカが手にしているのが新しいオイルシールです。
今回取外したオイルシールの状態はまだオイル漏れを起こしている状態ではありませんでした。写真のオイルの垂れは取外した時に流れ出たものです。
シールの周囲を清掃したのち新しいオイルシールを装着しました。
先程とは逆の手順で重ね装着していきます。 
次にミッションケースの清掃・部品交換作業に移りします。
写真右半分が新しいパーツです。レリーズフォーク、ベアリング、ブーツ、スプリング、ノックピンです。
これらを組み付けてシャフト部にグリスアップします。
次にデフサイドオイルシールを左右それぞれ交換します。劣化するとオイル漏れを引き起こします。
次にエンジンマウント交換していきます。こちらも同時交換することで工賃を抑えることができます。
古いマウントを取外しました。一見ヒビはありませんが、表面のゴムが錆色に変色していたり金属部がサビてきていますので決して問題がない状態ではないですね。
写真左が交換品です。マウントを交換する時、取外してみるとちぎれている場合が多いですが今回はそういったことはありませんでした。マウントが劣化から千切れてしまったりするとエンジン・ミッション自らが発する振動でそれらが絶えず動いてしまい、乗り心地の悪化だけではなくシフトチェンジがしづらくなったりします。
こちらはエンジン側面のマウントです。
取外してみると経年劣化というだけで破損している感じはなさそうです。
右が新しいマウントです。
クラッチレリーズシリンダーを交換します。
写真手前のが交換品になります。
クラッチホースも交換します。長い間交換しないで使い続けていくとホース表面が劣化し、最悪そこからフルードが漏れ出す恐れもあります。
ちょっと分かりづらいですが、手前にあるUの字に接続されているホースが交換されたクラッチホースになります。
こちらはマスターシリンダーになります。
各シリンダー・ホースを交換しましたら新しいクラッチフルードを入れてエア抜きをしていきます。
インテグラタイプR(DC5)部品交換作業〜ブッシュ・ブーツ交換〜
次に足回りの作業に移っていきます。最初にブッシュ・ブーツ類を交換します。こちらはロアーアームブーツです。中心部がボロボロになってグリスが飛び出しているのがわかると思います。
取外して交換品と並べるとその損傷具合ははっきりわかると思います。
スタビリンクも交換していきます。
こちらはロアアームです。 
無限のロアアームのブッシュセットです。
こちらもプレス機を使って押し出していきます。 
そして新しいブッシュをプレス機で圧入します。
スタビライザーホルダーブッシュも交換しました。
リアナックルのブッシュも交換していきます。
インテグラタイプR(DC5)部品交換作業〜サスペンション交換〜
今回純正ダンパーからTEIN FLEX Zに交換していきます。TEIN FLEX Zはリーズナブルながら全長調整式を採用している伸縮それぞれ16段減衰力調整式サスペンションキットです。
また更にボディとサブフレームの間に挟み込んでボディ剛性を向上させるリジカラを装着します。
最後にアライメントの計測・調整を行い作業は以上となります。
K様、この度は作業のご依頼ありがとうございました。
今回の作業費用ですが、
・クラッチ廻りリフレッシュ：124,305円
・エンジンマウント交換：45,150円
・足回りリフレッシュ（フロント）：79,910円
・足回りリフレッシュ（リア）：151,600円
・サスペンションキット取付：163,000円
・SPOONリジカラ取付：40,500円
合計税込みで665,000円でした。
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