- 1 はじめに
- 2 チェックポイント① エンジンルーム内はオイル漏れやコイル異常、スロットルボディの汚れなどに注意!
- 3 チェックポイント② 駆動系トラブル!
- 4 チェックポイント③ ブレーキトラブル!
- 5 チェックポイント④ ブッシュ関連のトラブル!
- 6 チェックポイント⑤ アームが折れる、溶接が剥がれる!
- 7 チェックポイント⑥ その他トラブル
- 8 チェックポイント⑦ 低走行距離の車に注意!エンジンの回りが鈍いかも?!
- 9 修復歴の有りのS2000を買うときに注意すること
- 10 誰でもできる中古車購入時に確認できること
- 11 終わりに
- 12 S2000関連動画
- 13 S2000の買取相場はこちら
- 14 S2000の中古車一覧はこちら
- 15 スポーツカーの買取・査定
- 16 HMR HONDA店舗情報
はじめに
HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)のイシケンです。当店でも力を入れているリアルオープンスポーツカーS2000。いつか乗りたい車として憧れている方も多いかと思います。そんなS2000を中古車で購入に失敗しないための注意点について、ホンダスポーツカー専門店のノウハウをまとめてみました。S2000は、平成11年(1999年)から発売しており、初期モデルはすでに20年以上経過しています。これだけの年数が経っていても絶大な人気を誇っているS2000なだけにあって、中古車の価格は落ちるどころか高騰傾向にあります。AP1初期モデルでも250万円を切る車は少なく、AP2になると400万円は当たり前で、500万円や中には600万円もする車があります。ただ、中古車価格は上がっていても車自体は年数が経過しているので、不具合も多くなっていきます。そのようなS2000を購入する際に、注意しておくべきポイントを上げてみました。ホンダ専門店のノウハウをもとにまとめているのでぜひ参考にしてください。なお、8万km~11万kmくらいのS2000によく発生するので、そのくらいの中古車を購入予定の方は要チェックです。
※本記事は2021年8月時点の情報となります。
チェックポイント① エンジンルーム内はオイル漏れやコイル異常、スロットルボディの汚れなどに注意!
S2000に限らずVTECエンジン共通のオイル漏れポイントとして、ヘッドカバーパッキン、VTECをコントロールしているスプールバルブパッキン、カムチェーンテンショナーパッキンからの漏れがあります。エンジンルーム内のオイル漏れはこの3点がほとんどです。そして、エンジン不調についてはイグニッションコイル不具合による点火不良やスロットルボディ内の汚れによってスロットルセンサーが正確な数値を認識できずにエンジン不調になるなどがあります。それぞれ詳細にご紹介していきます。
■オイル・フルード漏れ定番箇所
〇ヘッドカバーパッキンからのオイル漏れ
ヘッドカバーとエンジンヘッドの間にゴムのパッキンがあります。このパッキンとプラグホール内のパッキンの劣化によってエンジンオイルが漏れて来る症状です。赤いヘッドカバーとシルバーのエンジンヘッドの間からオイル漏れがあったらこのパッキン交換が必要になります。また、中古車で確認するのは困難かもしれませんが、プラグを外してプラグホール内にオイルがたまっていたらプラグホールパッキンの劣化によるものなので、こちらもパッキン交換が必要になります。
〇スプールバルブからのオイル漏れ
VTECをコントロールしているスプールバルブは、エンジンヘッド横についています。油圧でコントロールしているバルブ内にはオイルが循環しています。そこのパッキンが劣化するとスプールバルブ周りからオイルが漏れて来るので、パッキンが要交換となります。
〇カムチェーンテンショナーからのオイル漏れ
エンジンヘッドサイドからエンジン内部についているカムチェーンテンショナーですが、ここもパッキンが使われていて劣化すると漏れてきます。ヘッドカバーパッキンからの漏れかどうかが瞬時には判断付かない箇所ですが、ここからのオイル漏れもS2000定番症状の一つです。
〇ブレーキマスターシリンダーからのフルード漏れ
ブレーキフルードのタンクと言った方がわかりやすいと思いますが、このタンク周辺からフルード漏れがあったらマスターシリンダーASSYで交換となります。
〇クラッチマスターシリンダーからのフルード漏れ
ブレーキマスターシリンダーの隣にある小さいタンクがクラッチマスターシリンダーです。ここからのフルード漏れでエンジンルームバルクヘッド側の塗装が解けてしまっているS2000はかなり多いです。塗装が解けて錆が出てくることもあります。フルード漏れがあったらクラッチマスターシリンダーはASSY交換となります。
〇ラジエターからの冷却水漏れ
ラジエター本体のアッパー部分、樹脂のところに亀裂が入って冷却水が漏れて来る場合があります。ヒビが多い車両や劣化が見受けられる車両は要注意です。
〇ウォーターポンプからの冷却水漏れ
タイミングチェーンのS2000エンジンは、昔のようにタイベル交換時にウォーターポンプもということがなく、そのまま無交換で乗っているケースが大半です。10万kmを超えるとウォーターポンプからの冷却水漏れが発生することもあります。その場合はASSY交換となります。
オイル漏れ・フルード漏れの参考記事
■アイドリング不調、吹けが悪い場合の原因
中古車で販売していて不調のままで展示していることは少ないかもしれませんが、どんな原因があるのかご紹介します。
〇イグニッションコイルの異常
点火プラグへ電気を送っているイグニッションコイルは全部で4つあります。4気筒エンジンですから当たり前ですね。このコイルのどれか一つでも不調になるとアイドリングが不調になり吹けなくなります。多くの場合エンジンチェックランプが点灯します。
〇イグニッションコイルカプラーの割れ
イグニッションコイルに刺さっているカプラーが割れて電気が送られない場合があります。この場合はメインハーネス交換となり10万以上の出費となります。中古車購入時は要チェックですね。
〇スロットルセンサーの汚れ(AP1のみ)
スロットルボディ内のセンサーがオイルによって汚れてセンサーが感知しなくなる場合があります。清掃で直る場合がほとんどです。
〇RACVの汚れ(AP1のみ)
アイドリングをコントロールしているRACVが汚れるとアイドリング不調、吹け上りが悪くなるなどの症状になります。こちらも清掃で直ることがほとんどです。
〇ECU学習中
バッテリーが上がってしまった車両の場合、ECUが学習をするために10分ほどはアイドリング不調になったりストール気味になります。そんな時は10分ほどエンジンかけたまま放置しておきましょう。中古車屋に行ってバッテリーが上がっている車両を見せてもらう時はそんな意識でいるといいでしょう。
〇エアクリーナー汚れ、プラグ劣化、触媒目詰まり
吸排気、点火周りの消耗品に劣化や汚れがあるとエンジン不調の原因となります。触媒をチェックすることは難しいですが、中古車購入時にエアクリーナーの汚れくらいはチェックしましょう。
〇バッテリー端子のボディアース線の劣化
小さいパーツですが、アース線が劣化して突然エンジンがシャットダウンしてしまうことがあります。これは事前検知が難しいので、中古車購入後は交換しておくのがおすすめです。
■エンジンルームからの異音の原因
続いてエンジンルーム内の異音についてです。エンジンから異音がするともしかして?!と思ってしまいますよね。異音がしている状態で中古車を展示しているのもどうかとは思いますが、その原因をいくつか紹介します。
〇オートテンショナーからの異音
補機ベルトの張りを自動で調整するオートテンショナーという部品がついていますが、このテンショナーの固着やプーリーのガタによってカタカタ音がすることがあります。その場合はオートテンショナーASSY交換となります。
〇アイドラプーリーからの異音
エンジン前方のプーリーがアイドラプーリーです。ここのガタによって異音が発生してカタカタ音がすることがあります。この場合もアイドラプーリーASSY交換となります。
〇ウォーターポンプからの異音
ウォーターポンプ自体のガタによってカタカタ音がしてくることがあります。この場合はウォーターポンプASSY交換となります。
アイドリング不調、吹けが悪い場合の原因の参考記事
チェックポイント② 駆動系トラブル!
S2000はホンダが久しぶりに作った後輪駆動車でした。ボディ、エンジン、ミッションなどすべてがS2000専用設計という特別なクルマです。それが故にかはわかりませんが、駆動系もトラブルが出やすい箇所です。駆動系と言えば、クラッチからミッション、プロペラシャフトを介してデファレンシャル、ドライブシャフトを介してハブベアリングへと繋がっています。それぞれどのようなトラブルが発生するのかをご紹介します。
■ミッション周りのトラブル
〇高回転からのエンジンブレーキ時にうなり音がする
5000~6000回転くらいからのアクセルオフ時にグォ~ンといううなり音がミッションからダッシュボード裏側あたりからしてくることがあります。これはかなり多くのS2000で発生します。単純にエキマニが振動している音であったり、ダッシュボード内のビビり音ということもありますが、ミッションの場合はミッション内部のベアリングやギアが振れて異音になります。これはもともとある遊び分が多くなっていることや共振によって音がしていることが大半なので心配する必要はありません。
〇シフトが重くて入らない、入り辛い
まず重くて入らない場合、これはクラッチが原因のことが多いです。クラッチマスターシリンダーかクラッチスレーブシリンダーからフルード漏れをお越し、フルードがなくなってクラッチが切れない状態です。クラッチフルードのタンクにあるフルード残量をチェックするとわかりやすいです。続いて、入り辛い場合。これはミッション内部シフトのOリングに焼けたオイルが固着して固まっている場合に発生します。クリアランスがなくなってシフトが重くまるで粘土の中でシフトしているような感触になります。これはミッションオイルの管理が悪い場合に発生するので、中古車購入時は簡単にチェックできるので確認しましょう。直すにはミッションをバラシてOリングを研磨します。
〇ミッションからオイル漏れ
ハウジング部分からオイル漏れが発生している場合は、クラッチ裏のクランクシールリアからのオイル漏れが大半です。シール自体は安いですがクラッチを外さないといけないので工賃はそれなりにかかります。中古車購入時にリフトアップできたらチェックしておきましょう。
〇クラッチのペダルフィールが悪い
クラッチペダルを踏みこんだ時にスムーズに踏み込めない、途中で引っかかりを感じる時は、クラッチレリーズベアリングガイドの不良です。ベアリングがスムーズに可動しなくなりペダルフィールが悪化しています。この場合ミッションをおろして交換する必要があります。中古車購入時はクラッチペダルを踏むだけでわかるものなのでチェックしましょう。
ミッション周りのトラブルの参考記事
■プロペラシャフトから後ろのトラブル
〇リアからカタカタ音、ゴトンと音がする
プロペラシャフトのガタによって発生することがあります。ASSY交換となります。ただ、プロペラシャフトだと断定するのは難しいのと中古車購入に確認するのは難しい箇所です。そしてとても少ないトラブル事例です。
また、デフケース内部の部品ガタによって発生することもあります。これもデフケースを分解しないと断定できないため中古車購入時の確認が難しい箇所です。曲がる時に異音が発生している場合はハブベアリングのガタが疑われます。リフトアップしてタイヤを揺すってガタがあるとこれが原因です。リアハブベアリングの劣化はS2000定番症状なので、多くの車両で発生しています。そして、アームのボールジョイントにガタが発生していても異音がします。これもリフトアップしてタイヤを揺すってガタを確認します。
〇駆動がかからなくなった
デフケース内部のリングギアの破損やドライブシャフトのデフケース側のギアの破損などにより駆動がかからなくなるということがあります。サーキット走行車両やイニシャルトルクの高いLSD装着車両は要注意です。
〇加速時、3000~4000回転くらいで振動がする
ドライブシャフトのスプライン側ボールジョン部分に傷が入って振動が発生することがあります。この場合はドライブシャフトASSY交換になります。
プロペラシャフトから後ろのトラブルの参考記事
チェックポイント③ ブレーキトラブル!
純正のブレーキでも十分な制動力があり、あまりブレーキ関連でのトラブルは少ない車両です。ただ、1点リアのキャリパー固着というのが定番症状です。ブレーキローターがリアはソリッドというのも放熱性が悪くなり固着しやすい原因なのでしょう。中古車購入時に展示場内を少しでも動かせるなら動かしてみて、サイドブレーキをおろしているのにブレーキがかかったような感じになる場合はブレーキの固着が疑われます。
チェックポイント④ ブッシュ関連のトラブル!
新車時からかなりの年数が経過しているのでブッシュ類は結構劣化しています。その中でも以下のポイントは走りに影響するので要チェックです。
〇フロントロアアームコンプライアンスブッシュの劣化
ブレーキング時に左右にハンドルが取られるなどの症状がでたらかなり劣化が進行しています。ロアアームASSYでの交換になるか、社外品でブッシュ単体で打ち替えとなります。
〇デフマウントの劣化
合計4つのデフマウントが装着されているS2000ですが、その中でもリア側の大きいマウント左側からオイル漏れが発生することが多いです。後ろから覗いてオイル漏れが確認できたらブッシュ要交換になります。もちろんヒビが入っているだけでも交換した方がいいです。劣化が進むと走行中にリアからゴンという音がすることもあります。
〇スタビリンクブーツや各ボールジョイントブーツの劣化
S2000に限った話ではないですが、各ブーツ類はヒビが入っていたり破れているケースは多いです。どこまで直して納車されるのかは必ず確認しておきましょう。破れてオイルやグリスが漏れていると車検には通りません。
チェックポイント⑤ アームが折れる、溶接が剥がれる!
これはとても稀なケースではありますが、サーキット走行車両でハイグリップタイヤで走行を長年繰り返していた場合は要注意です。
〇フロントロアアームが折れる
フロントロアアームのボールジョイントとつながる部分の細くなっているところからポキッと折れることがあります。目視でチェックは難しいので、距離が多い車両の場合は新品に交換しておくと安心です。
〇リアナックルが折れる
こちらもナックルの細くなっている部分からポキッと折れることがあります。フロントロアアームと同じく目視でチェックは難しいので、距離が多い車両の場合は新品に交換しておくと安心です。
〇フロントアッパーアームの付け根部分の溶接剥がれ(特にAP1前期中期)
サーキット走行を繰り返している車両の場合、アッパーアームの付け根の溶接が剥がれてくる症状が稀にでます。こちらはフロントホイールの間からライトで照らすとわかるので、中古車購入時にチェックしましょう。下の画像はAP1後期以降に補強が入ったアッパーアーム付け根です。
ブッシュ関連のトラブルの参考記事
チェックポイント⑥ その他トラブル
細かいですが他にもマイナートラブルが発生します。これまで当社で発生したトラブルをご紹介します。
〇エンジン始動時に勝手にステアリングが回転する
これは電動パワステのトルクセンサー故障です。右に切った時と左に切った時に重さが違う時もこの可能性があります。中古車を見るときにその場でステアリングを左右切ってみましょう。冷間時に発生しやすいです。
〇パワステが効かない、重い
上記のステアリングトルクセンサー異常ではない場合、ギアボックスのトラブルかパワステコンピューターのトラブルになります。ギアボックスもパワステコンピューターどちらも製廃なので中古車購入時は要注意です。
〇室内灯がつかなくなる
球切れかと思ってしまいますが、バルブを交換しても点かない。そんな時は接点の接触不良です。接点を研磨することで直ります。
〇助手席側からカタカタ音がする
これはトラブルではないですが、助手席シートベルトを肩部分に引っかけていないために、走行中に金具がトリムに接触して鳴る音です。
〇室内の後ろの方からビビり音がする
シートベルトの巻き取る内部の部品の劣化によって走行中にビビり音がします。これはシートベルトASSYで交換となります。
〇幌ロック部分からガチャガチャ音がする
幌のロックとキャッチの劣化によって走行中に動いてしまいガチャガチャとなります。ASSYで交換することで音はなくなります。
〇80kmくらいから風切り音が大きくなる
幌の締まりが緩くなってくると発生します。これもロックとキャッチの劣化が原因です。
〇室内に雨漏れがする
ドア上部のウェザーストリップの劣化もしくは、新品ウェザーストリップ装着時にドアガラスとのクリアランス調整不良によって雨漏れが発生します。
〇トランク内に水がたまる
レインレールの劣化によって浸水する場合とトランク後ろ側にある通気口周辺のパッキン劣化からの浸水、トランク上部の左右のシール劣化による浸水のどれかということが多いです。レインレールは幌交換の際に新品交換しないで再利用すると漏れる可能性が高くなります。
〇テールレンズに水がたまる(AP1後期以降に多い)
テールレンズパッキンの劣化によって浸水する場合が多いです。パッキン交換で直ります。
〇インテークホースに亀裂
エアクリーナーからスロットルバルブへと続くインテークホースに亀裂が入ることがあります。これはエアクリーナー後のエアを吸ってしまうためゴミが直接エンジンへと送られるリスクがあります。中古車購入時にチェックできるのでホースに亀裂がないか確認しましょう。蛇腹部分やバンド部分などなどいろいろなところに亀裂が入ります。
その他トラブル参考記事
チェックポイント⑦ 低走行距離の車に注意!エンジンの回りが鈍いかも?!
中古車を買うなら走行距離は少ない方がいい。それは誰もが思うことですし、実際に間違ってはいません。ただ、S2000を初めとするホンダのVTEC搭載車両を購入する際は、走行距離の少ない車は注意が必要です。もともと高回転型のエンジンとして作られているVTECエンジンは、定期的に高回転まで回していないと、ふけ上がりが悪くなります。特にS2000の場合は9000回転(AP2は8200回転)まで使えるエンジンのため、この傾向は強いように感じます。排気量2000cc、2200ccで高回転まで楽しめるエンジンなので、スムーズにふけ上がる車を選びたいですよね。
■走行距離の少ないS2000を購入時にチェックするポイント
1.エンジンの始動がスムーズかどうか
年式が古い低走行車両はあまり乗らなかったが故に、油脂類、プラグのメンテナンスがされていない可能性があります。始動性が悪い場合はそれが原因の可能性があり、そのような車は高回転まで回していない可能性が高いです。
2.空ぶかしでもエンジン暖気後にアクセルをあおってみる
試乗できるお店なら乗ってみるのがいいですが、スポーツカーを取り扱うお店の多くは試乗NGかと思います。当社もそうです。なので空ぶかしでもいいので5000回転くらいまで回してみて回りが鈍いようなら要注意です。
修復歴の有りのS2000を買うときに注意すること
ここまでS2000を中古で購入する際のチェックポイントを紹介してきましたが、多くの方が悩む修復歴有のS2000を買っても大丈夫かどうかという点を最後に紹介します。資金的に余裕があるなら修復歴無しを買うのが間違いないです。ただ、走行には支障のない修復歴車両もあり、資金がない方はうまくこのような修復歴車両を見つけられたらいいですよね。そんな見極め方をご紹介します。
■走行には支障がないケースが多い修復歴の内容
下記の3点については、修復歴有と認定されていても走行に支障がないケースが多いです。どれも、足回りや機関系までダメージが及ばない軽微な修復暦になります。S2000の場合は、サブフレームへのダメージが致命傷になります。そこまでのダメージが及ぶ事故は、インサイドパネルの交換になるケースが多いです。
1.インサイドパネル先の軽微な修正
2.トランクフロア先の軽微な修正
3.ラジエターコアサポート、バックパネル、リアフェンダー交換(厳密には修復歴には入りません)
※ここに記載していることがすべて走行に支障がない訳ではありません。最終的には現車をチェックして判断してください。
誰でもできる中古車購入時に確認できること
いろいろとトラブルが発生する注意点を紹介してきましたが、実際にチェックするのが難しい部分も多いと思います。そこで、最低限は油脂類の漏れやフルードの量など、目視できる範囲で漏れや量のチェックをしましょう。中古車店に展示されている段階では、整備を行っていないケースが大半のため、前オーナーのメンテナンス状況を確認できるいい機会です。
■油脂類の漏れ・量をチェックするポイント
1.エンジンヘッドカバーとヘッドの間にオイルの滲みがないかどうか
2.オイルフィルター回りからのオイル滲みがないかどうか
3.クラッチフルード、ブレーキフルード、冷却水などが漏れていない減っていないか
4.下回りから、ミッション回りにオイル漏れ、滲みはないか
5.デフ回りにオイル漏れ、滲みはないか
最低限上記の点は確認することができるかと思います。必要に応じて修理費用の見積依頼をして、法定整備付きでしたら同時に修理してもらうか、別の車にするか検討しましょう。中古車なので全て新品になることはありえません。年式的にも保証が付与されない車もあるかと思います。保証有だとしても、事前によくチェックしてから購入しましょう。
終わりに
S2000を中古車で購入する際の注意点をご紹介しました。大好きなS2000、憧れのS2000を購入するなら失敗したくないはずです。ホンダスポーツカー専門店のHMR HONDAとしても、楽しいホンダスポーツカーライフを過ごしてもらいたいです。どこのお店で購入するにしても、今回ご紹介した内容はチェックするようにしましょう。そして、安心・信頼して購入できるお店を見つけてください。どれだけチェックしても判断できないことも多いです。信頼できるお店に出会えれば、購入時から購入後のサポート含めて安心できるかと思います。GOONETやカーセンサーの評価やクチコミを観るのも一つの指標になるかもしれませんが、足を運んで自分自身の目で確かめましょう。
HMR HONDAでは、今回ご紹介した内容は仕入れ時と入庫時に入念にチェックを行っています。過去に数多くのS2000を取り扱ってきた経験を持つため、そのS2000がどのような状態かの判別がつきます。デモカーでS2000を所有していることもあり、S2000の知識は豊富にあります。S2000購入のご相談はHMR HONDAまでどうぞ!!
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