HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)の栗原です。今回はモデューロダンパーキットを装着したシビックタイプR(FD2)の納車前点検整備を行いました。
シビックタイプR(FD2)納車前点検
まず最初にエンジンルームからチェックしていきます。シビックタイプR(FD2やFN2)の場合はプラグの点検や足廻りの交換を行う際ににカウルトップを毎回外す必要があります。バッテリーテスターでバッテリーの健全性を点検していきます。バッテリーが古いため充電が十分に行えないので後ほど交換いたします。バッテリーの交換時期は使用状況によりますが3〜5年のサイクルで交換することをおススメいたします。また寒い時期になるとバッテリー上がりが多くなります。少しでもマメにエンジンを掛けて充電したり、カー用品店などで購入できる充電器を用意しておくといいでしょう。 続いてエアフィルターの点検していきます。うっすらと汚れが見えますが、今すぐの交換が必要な状態ではありませんでした。汚れで目詰まりを起こしてしまうとエンジン本来の性能が発揮できなくなります。定期的な点検と汚れが目立ち始めて来たらお早めの交換をおススメします。 続いて補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを見ていきます。点検を行いましたが問題ありませんでした。ベルトが切れてしまうとエアコンが効か無くなるだけではなく、充電が出来なくなりエンジンが停止する恐れがあります。定期的な点検をおススメいたします。 続いてプラグの点検を行いました。4本とも特に問題ありませんでした。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンが掛かりづらくなったり、走行中に失火が起こり故障の原因となります。エンジンが掛かりづらくなるなどの症状が出た場合は当店にご相談ください。 リフトアップして足廻りをチェックしていきます。最初にハブベアリングとボールジョイントのガタが無いかチェックを行います。特に問題ありませんでした。走行中に異音やハンドルのガタつきなどを感じた場合は当店へお早めにご相談下さい。 次に下廻りをチェックしていきます。キズや錆も少なく問題ありませんでした。 エンジン・トランスミッション周辺もキレイな状態でした。 ブレーキ廻りの点検をしていきます。ブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンの動きに問題ありませんでした。シールが劣化するとピストンに水が進入して錆びついてきてブレーキの引きずり症状に繋がる可能性があります。定期的な点検をおススメします。 ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント5mm、リア7mmでした。まだしばらくは交換しなくても大丈夫ですね。 足廻りのブッシュ・ブーツをチェックしていきます。ブッシュ・ブーツにヒビが入ってしまいそのままにしておくと、そこからグリスが漏れ出したり、異物が侵入して足廻りの機能に支障をきたすだけではなく、車検を通過できなくなってしまいます。またそれ以外にもダンパーのオイル漏れがないかを点検していきます。 フロントスタビリンクにヒビ割れが確認できましたので後ほど交換させていただきました。 装着されているスポーツ・モデューロ サスペンションキットは、フロントの減衰力を調整ができるスポーツサスペンションキットです。元々ストイックな味付けになっている純正よりもマイルドな乗り心地にすることが可能です。
シビックタイプR(FD2)の油脂類交換
HMR HONDAでは納車前点検でエンジンオイルやブレーキフルード、ミッションオイル、ラジエタークーラントを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジンパワー低下、燃費悪化の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。当店では、エンジンオイルはWAKO’SプロステージS 100%化学合成油 10W-40を使用しています。
ミッションオイルも抜いていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、最悪ミッションのギアを痛めてしまいミッションブローに繋がりますので定期的な交換をおススメいたします。 新しいミッションオイルを入れていきます。ミッションオイルはホンダ純正のMTF-3を使用しています。 新しいクーラント液を入れていきます。
次にブレーキフルードを交換しました。フルードはDOT4を使用しています。
シビックタイプR(FD2)の部品交換作業
ヒビ割れがあったフロントスタビリンクを交換していきます。右が取り外されたスタビリンクです。形が崩れていたりぱっくりと割れているのがわかりますね。 そもそもスタビリンク(スタビライザーリンク)とは、その名の通り車体のロールを抑える役割を持つスタビライザーを車体に固定するための部品で、このスタビリンクのおかげで路面の凹凸による上下の動きに対応することができます。つまりスタビリンクが劣化、破損してしまうとスタビライザーの効果が発揮できずに乗り心地、走行性能が悪化してしまいます。 写真手前が古いフロントスタビリンクです。円盤形のブッシュ部分がやや潰れていますね。
写真は撮り忘れたのですがACフィルター・ハイマウントストップランプ・キーレスバッテリー・左タイロッドエンドブーツを交換しています。以上で作業は終了です。T様、この度はシビックタイプRご契約いただきありがとうございました。シビックタイプRとの、最後の自然吸気VTECを思う存分お楽しみください!
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