HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)の栗原です。今回は、発売終了から20年経過した今でもその高い人気を保ち続けている初代インテグラタイプR(DC2)の納車前点検整備を行いました。初代インテグラタイプRの発売が96年。98年にマイナーチェンジで排気系、足回りの見直しで当時のFF最速マシンと言われていました。今回、紹介する車両は無限製のエキゾーストマニホールドとフジツボマフラーが装着されているだけで、内外装は至ってオリジナルをきれいに保ち続けています。そうは言っても20年前のクルマです。簡易的な点検だけでは見えない箇所をはじめ様々なところにトラブルを抱えています。当店では、専門メカニックが徹底的チェックし、お客様に渡るまでに安心して乗って頂ける様に整備させて頂いております。
インテグラタイプR(DC2)納車前点検
まずエンジンルームをチェックしていきます。最初にバッテリーの健全性をチェックしていきます。テスターによると要交換と出ましたので後ほど交換させていただきました。使用状況によりますが3〜5年となっています。続いてエアフィルターの点検を行います。汚れがうっすら確認できますが、交換が必要なほどではありませんでした。汚れで目詰まりを起こすと燃費悪化やエンジン本来の性能を発揮できなくなります。定期的にケースを開けて目視で確認してみましょう。 次にインテークホースの点検を行いました。特に問題ありませんでした。インテークホースは経年劣化で蛇腹部分に亀裂が入ると、そこからエアフィルターを通さない空気を吸ってしまいエンジン不調に繋がる可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。 続いて補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを点検していきます。問題ありませんでした。ベルトが切れてしまうとバッテリー充電が出来なくなり最悪エンジンが停止する恐れがあります。定期的な点検をおススメいたします。 続いてプラグの点検を行いました。4本とも特に問題ありませんでした。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンが掛かりづらくなったり、走行中に失火が起こり故障の原因となります。エンジンが掛かりづらくなるなどの症状が出た場合は当店にご相談ください。 続いてリフトアップして足廻りをチェックしていきます。まず最初にハブベアリングとボールジョイントのガタがないかチェックを行います。左リアにガタつきがありましたので後で交換させていただきました。走行中に異音やハンドルのガタつきなどを感じた場合は当店へお早めにご相談下さい。 下廻りをチェックしていきます。特に目立つようなキズやサビもなくきれいな状態でした。 ブレーキ廻りの点検をしていきます。ブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンの動きをチェックしました。フロントキャリパーがやや引きずり気味でした。引きずりの原因は、キャリパーやピストンに発生する汚れとサビで動きが渋くなってしまいます。お早めのオーバーホールをおススメいたします。 ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント9mm・リア7mmでした。しばらくは交換しなくても大丈夫ですね。
足廻り下廻りのブッシュおよびブーツをチェックしていきます。ブッシュおよびブーツにヒビが入ってしまいそのままにしておくと、グリスが漏れ出したり異物が侵入して足廻りの機能に支障をきたすだけではなく、車検を通過できなくなってしまいます。 トレーリングアームに小さなヒビが確認できましたが、交換が必要なほどではありませんでした。
下廻りでエンジンマウント、ミッションマウントにもヒビが確認でき、エンジンマウントは後ほど交換させていただきました。
インテグラタイプR(DC2)の油脂類交換
HMR HONDAでは納車前点検でエンジンオイルやオイルフィルター、ブレーキフルード、ミッションオイル、デフオイルを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずはエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジン不調の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。ミッションオイルも抜いていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、最悪ミッションのギアを痛めてしまいミッションブローに繋がります。 クーラント液も抜いていきます。
新しいミッションオイルを入れていきます。ミッションオイルはホンダ純正のMTF-3を使用しています。 オイルフィルターを交換していきます。オイルフィルターの交換タイミングはエンジンオイル交換2回毎の交換をおススメいたします。 エンジンオイルを入れていきます。エンジンオイルはWAKO’SプロステージS 100%化学合成油 10W-40を使用しています。 ラジエタークーラント液も入れていきます。 次にブレーキフルードを交換しました。フルードはDOT4を使用しています。交換タイミングは、車検毎をおススメしております。各タイヤの空気圧チェックをしています。タイヤのエアはゆっくり少しずつ抜けていきます。ガソリンスタンドで簡単に入れられますので1ヶ月に1度のチェックをおススメいたします。万が一の際のスペアタイヤの空気圧もしっかりとチェックしていきます。 キーレスエントリーのバッテリーを交換していきます。 点検作業は以上となります。
インテグラタイプR(DC2)部品交換作業
エンジンルームのチェックの中でオイルパンパッキンからの滲み、エンジンマウントのヒビと割れ、パワステホースの滲みが確認されましたのでそれぞれ交換修復していきます。プラグなどを取り外してヘッドカバーを取り外していきます。 オイルパンのパッキンと同時にヘッドカバーパッキンも交換していきます。これによってオイル漏れのリスクをぐっと減らせます。次にエキゾーストマニホールドを取り外して オイルパンを取り外してパッキンを交換していきます。 こちらがオイルパンのパッキンです。次に写真だとやや分かりづらいですが、パワーステアリングのホースにオイルにじみが発見されましたので交換していきます。パワステオイルが漏れ出してしまうとパワステが効かなくなってしまいます。 右が交換する新しいホースです。次にエンジンマウント、ミッションマウントの交換をしていきます。こちらはエンジンマウントです。かなりの劣化具合が見て取れます。 こちらがミッションマウント。ヒビというかもう切れてしまっている箇所もありますね。 左が取り外したマウントで右が交換品になります。
完全に切れてしまいマウントとしての役目を果たせなくなっています。マウントが機能できなくなるとエンジン・ミッション自身の振動、外的な振動を和らげることが出来ずに様々な箇所に負担が掛かってしまいます。 こちらも破断してしまいその機能を果たせなくなっていますね。 なかなか普段見る箇所ではないので当店で定期的点検でチェックしてもらい、ヒビが発見されればお早めの交換をおススメいたします。
次に左テールレンズ内に水滴がついてしまったのでテールランプのガスケットを交換していきます。長い時間で気温や湿気でこういったパッキンやガスケットの密閉度がどんどん落ちていってこのような症状が起こります。そのままにしておくと、水分でテールランプ内の金属部がサビたり、ショートなど動作不良に繋がる恐れがあります。 こちらがガスケットです。次にタイヤ交換の作業に移っていきます。今回装着したのはグッドイヤーのスポーツ向けタイヤ「REV SPEC RS-02」になります。 タイヤチェンジャーで装着し、 タイヤバランサーで回して、必要とあれば重りのシールをホイール内側に貼り付けてバランスを調整していきます。最後にバッテリーと 拭き残しが確認でしたワイバーラバーを交換して作業は完了となります。K様、この度はインテグラタイプR(DC2)98SPECをご契約ありがとうございました。納車まで今しばらくお待ち下さい!
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