HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)の栗原です。今回は純正15AW レカロ 社外エアクリを装着したシビックタイプR(EK9)後期型の納車前点検整備を行いました。作業メカニックはワタナベです。
シビックタイプR(EK9)納車前点検
まず最初にエンジンルームからチェックしていきます。バッテリーテスターでバッテリーの健全性を点検していきます。テスターはバッテリー劣化による交換が必要と出ましたので後ほど交換させていただきました。バッテリーの交換時期は使用状況によりますが3〜5年のサイクルで交換することをおススメいたします。また寒い時期になるとバッテリー上がりが多くなります。少しでもマメにエンジンを掛けて充電したり、カー用品店などで購入できる充電器を用意しておくといいでしょう。 続いてエアフィルターの点検していきます。社外品に交換されていました。やや汚れが目立っています。汚れで目詰まりを起こすと燃費悪化やエンジン本来の性能を発揮できなくなります。定期的にケースを開けて目視で確認してみましょう。写真を取り忘れてしまいましたが、インテークホースの点検も行いました。こちらも問題ありませんでした。インテークホースは経年劣化で蛇腹部分に亀裂が入ると、そこからエアフィルターを通さない空気を吸ってしまいエンジン不調に繋がる可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。 続いてプラグの点検を行いました。4本とも特に問題ありませんでした。長寿命のイリジウムプラグに交換されていました。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンが掛かりづらくなったり、走行中に失火が起こり故障の原因となります。エンジンが掛かりづらくなるなどの症状が出た場合は当店にご相談ください。 続いてリフトアップして足廻りをチェックしていきます。まず最初にハブベアリングとボールジョイントのガタがないかチェックを行います。この時点でのチェックではよくあるハブガタは出ていませんでしたが、ボールベアリング自体がダメになっているということが後に判明しましたので交換しました。 下回りをチェックするとオイルパンからオイル漏れが確認できました。パッキンが劣化しているのが原因です。後ほど交換させていただきました。 ブレーキ廻りの点検をしていきます。やや汚れが見られますが、ブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンの動きに問題ありませんでした。シールが劣化するとピストンに水が進入して錆びついてきてブレーキの引きずり症状に繋がる可能性があります。定期的な点検をおススメします。 ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント約6mm・リア約8mmでした。まだ交換しなくても大丈夫ですね。 足廻りのブッシュ・ブーツをチェックしていきます。ブッシュ・ブーツにヒビが入ってしまいそのままにしておくと、そこからグリスが漏れ出したり、異物が侵入して足廻りの機能に支障をきたすだけではなく、車検を通過できなくなってしまいます。またそれ以外にもダンパーのオイル漏れがないかを点検していきます。 まず左フロントのスタビリンクに切れが発見されました。トレーリングアームブッシュにもヒビ割れが エンジン、ミッションマウントもすべてヒビ割れがありました。ドライブシャフトも右側からグリス漏れがありました。以上の箇所は後ほど交換させていただきます。
シビックタイプR(EK9)の油脂類交換
HMR HONDAでは納車前点検でエンジンオイルやブレーキフルード、ミッションオイル、ラジエタークーラントを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジンパワー低下、燃費悪化の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。
オイルパンのパッキン交換がありますのでミッションオイルの交換から行っていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、最悪ミッションのギアを痛めてしまいミッションブローに繋がりますので定期的な交換をおススメいたします。交換するミッションオイルはホンダ純正のMTF-3を使用しています。 ブレーキホースを交換していきます。EK9,DC2あたりの年式はへたすると新車から25年ブレーキホース交換しないままだったりします。万が一ブレーキホースが破れてしまったらブレーキフルードが漏れてしまい、ブレーキが効かなくなってしまう危険な状態になってしまいます。 次にブレーキフルードを交換しました。フルードはDOT4を使用しています。 サンフレアの有効期限が切れていたので交換しました。サンフレアは有効期限が切れていても車載されていれば車検は問題ありません。但しいざとなった時に使えるとは限りませんので、HMRでは有効期限が切れた物は交換させていただいております。 この時に新しいバッテリーも交換しました。
シビックタイプR(EK9)の部品交換作業〜ブッシュ周り〜
エンジン・ミッションのブッシュを交換していきます。写真でわかるように既に千切れてしまってその機能を果たしていないですね。こちらのマウント類はお客様からのオーダーで新品交換させていただきます。 取り外してみると中心部が取れてしまいました。他のブッシュも割れていて使い物になりませんね。ブッシュを交換したことでエンジン・ミッションの振動を抑え、運転しやすくなります。 続いてトレーリングアームのブッシュを交換していきます。こちらのブッシュはSPOON製になります。純正はトレーリングアームASSYでの供給なのですが、すでに製廃となっています。
プレス機を使って打ち抜いていきます。新しいブッシュを圧入します。 左右のトレーリングアームブッシュの交換、画像だけですとすんなりと終わったように見えますが、ボルトが錆びていて回らない、折れるというのを繰り返し、アームを取り外すのにかなり苦労しました。この年式のクルマは錆でだいたい普通に作業が進んでいかないので仕方ないですね。続いてリアのスタビリンクも交換していきます。小さいですが、ぱっくりと割れています。 周辺のアーム類もサビが目立ちつつあるので長く乗っていくことを考えると交換をご検討してみましょう。次にパックリと割れていた右ドライブシャフトブーツのリフレッシュということで、リビルトのドライブシャフト用意しました。写真上が新しいドライブシャフトです。こんな感じで交換完了です。
シビックタイプR(EK9)の部品交換作業〜オイルパン〜
次にオイルパンパッキンの交換していきます。エンジンオイルを抜いていきます。オイルが抜ききったらオイルパンを取り外していきます。清掃しつつ古いパッキンを取り外していきます。新しいパッキンを装着して オイルパンをエンジンに取り付けていきます。 エンジンオイルを入れていきます。エンジンオイルはWAKO’SプロステージS 100%化学合成油 10W-40を使用しています。
シビックタイプR(EK9)の部品交換作業〜タイヤ〜
タイヤ交換していきます。残量をチェックしたところ、4本ともスリップサインが出る1.6mmに近い2mm前後でした。スリップサインが出てしまった場合は当然車検不適合ですが、そうじゃなくてもスリップなど事故につながるリスクが高いので速やかに交換する必要があります。お客様からのオーダーでダンロップのタイヤを装着します。写真左の新しいタイヤは、ダンロップ SP SPORT LM705になります。タイヤのエア注入口のエアバルブキャップを交換します。タイヤチェンジャーを使いホイールを傷つけないように新しいタイヤを装着していきます。装着してエアを入れたら、車体に取り付ける前にタイヤバランサーでバランス取りをしていきます。この作業をしないと、走行中に異常な振動が発生したり、タイヤが偏摩耗したり、燃費が悪化する原因に繋がる恐れがあります。作業は以上となります。と言いたかったのですが、ヘッドライトバルブが暗すぎて車検に通らず、HIDバルブをこの後装着しました。既に発売から20年以上経過しているEK9型シビックタイプR、純正パーツの入手性も日に日に悪くなってきています。少しでも異常を感じたらすぐに当店にご相談し、お早めの点検・交換をご決断していただくのが長くお乗りになるコツになります。N様、この度はシビックタイプRご契約いただきありがとうございました。貴重なEK9を長く大事にお乗りになってください。
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