HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)の栗原です。今回は、ホンダS2000(AP1)「ジオーレ タイプV」というS2000で唯一の特別仕様車です。そんなS2000の中でも珍しい1台の納車前点検整備を行いました。作業はメカニックのワタナベです。
S2000(AP1)納車前点検・・・の前にS2000ジオーレ タイプVについて簡単に紹介
このS2000ジオーレ タイプVは、2002年10月に300台限定発売された特別仕様車です。この「ジオーレ GIOIRE」というのはイタリア語で、喜ぶ、楽しむという意味を持っているそうです。まず特徴としては、専用ボディカラーとして今回のローヤルネイビーブルー・パールと上の写真のダークカーディナルレッド・パールの2色が用意されていました。インテリアもオープンカーでは定番のタンカラーを採り入れ、本革シートなどとても高級感ある雰囲気に仕上がっています。メカニズムとしては、走行状況(車速と舵角)に合わせ最適なハンドリング・ギア比を提供する世界初の可変ギアレシオVGS(車速応動可変ギアレシオステアリング)が搭載されており、より快適なドライブを可能しています。
改めてS2000ジオーレ タイプV(AP1)の納車前点検
まずはエンジンルームにあるバッテリーの健全性をチェックしていきます。結果は写真でわかるようにバッテリーが劣化していました。正常な充電が困難な状態でしたので後に新品のバッテリーに交換させていただきました。 次にインテークホースの確認です。下の写真中央でわかるように劣化して根本が裂けています。そこからエアフィルターを通してない空気を吸ってしまい故障につながってしまいます。今回新しいインテークホースに交換させていただきました。定期的な点検をおススメいたします。続いてエアフィルターの点検していきます。フィルターに目立つ汚れは無く問題ありませんでした。エンジンに取り入れる空気に含まれるチリ・砂・ゴミなどをここで受け止めてキレイな空気をエンジンに送ります。汚れで目詰まりを起こしてしまい燃費悪化やエンジン本来の性能が発揮できなくなります。ラジエターホースの点検を行いました。特に問題ありませんでした。経年劣化していくとラジエターホースが固く張ってしまいます。そのまま使用を続けていくと最悪亀裂が入ってしまいます。そこから冷却水が漏れてエンジンがオーバーヒートなど重大な故障に繋がります。定期的な点検をおススメいたします。補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを見ていきます。ベルトが切れてしまうとエアコンが効かなくなるだけではなく、バッテリー充電が出来なくなり最悪エンジンが停止してしまいます。定期的な点検をおススメいたします。今回タイミングチェーンテンショナーカバーにオイル滲みがありましたので後に交換させていただきました。続いてブレーキマスターシリンダーの点検を行いましたが、フルード漏れや滲みもなく良好な状態でした。フルード漏れがありますとブレーキの効きに悪影響がありますので定期的にエンジンルームを開けて目視で確認できます。点検時の写真を撮り忘れてしまいました、、、続いて、リフトアップして足廻りをチェックしていきます。まず最初にハブベアリングとボールジョイントのガタがないかチェックしていきます。特に問題ありませんでした。消耗や破損があると走行中に異音やハンドルのガタつきなど走行に支障をきたす場合があります。タイヤを外し下廻りをチェックしていきます。チェックの間にラジエタークーラント液を抜いていきます。下廻りに大きなサビや腐食、大きなスリキズなどは見受けられません。続いてブレーキ廻りのチェックに行います。ブレーキローターおよびキャリパーともに特に問題ありませんでした。 キャリパーの状態を点検していきます。ブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンの動きに問題ありませんでした。 次にブレーキパッドの残量チェックを行いました。フロント6.5mm・リア5mmと問題ありません。まだしばらくは交換しなくても大丈夫ですね。 続いて足廻り周辺のブッシュやブーツの点検をしていきます。フロントロアアーム左右のブッシュにヒビが見受けられました。すぐさま走行に支障はございませんが、お早めの交換をおススメいたします。
S2000ジオーレ タイプV(AP1)の油脂類交換
HMR HONDAでは納車前点検でエンジンオイルやオイルフィルター、ブレーキフルード、ミッションオイル、デフオイルなどを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジン不調の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。次にミッションオイル・デフオイルを抜いていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、燃費悪化つながったりして気持ちよくドライブ出来なくなってしまいますので定期的な点検、交換をおススメいたします。 このときにオイルフィルターは交換しました。オイル交換2回に1回のタイミングでの交換をおススメいたします。エンジンオイルを入れていきます。エンジンオイルはWAKO’SプロステージS 100%化学合成油 10w-40を使用しています。クーラント液も入れていきます。新しいミッションオイルを注入しておきます。ホンダ純正のMTF-3を入れます。 デフオイルも入れていきます。ホンダ純正のウルトラHGO-3を使用しています。
次にブレーキフルードを交換しました。フルードはDOT4を使用しています。次にタイヤ溝の残量をチェックしていきます。フロント・リアともに4mmでした。交換時期が近くなりつつありますので早めの交換をおススメいたします。装着の前に空気圧を調整していきます。特にこのS2000はハンドリング機構が特別なので、タイヤがきちんと路面に接地できないと真価を発揮できなくなってしまいます。キーレスエントリーの電池を交換しました。 運転席ワイパーゴムの掃けが悪いのでワイパーゴムを交換します。ワイパーゴムは1年に1度のサイクルで交換をおススメいたします。 点検時にバッテリーの劣化を確認したので新しいバッテリーに交換します。バッテリーは使用状況によりますが交換してから3~5年のサイクルで交換をおススメいたします。 タイミングチェーンテンショナーカバーよりオイル滲みが発生していたので交換していきます。 新旧部品の比較です。あとは取付て終了です。これで安心して乗れますね。
あとウォッシャータンクキャップ交換を行ったのですが、写真を撮り忘れてしまいました。以上で作業は終了となります。T様、この度はS2000ジオーレ タイプV(AP1)ご契約ありがとうございました。軽快なハンドリングを楽しんでください!
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