HMR HONDA（エイチエムアールホンダ）の栗原です。今回はホンダアクセスが展開している純正アクセサリーブランド・モデューロのダンパーキットとブラック塗装を施した純正アルミホイールを装着したS2000(AP1)の納車前点検整備を行いました。作業はメカニックのワタナベです。
S2000(AP1)納車前点検
まずはエンジンルームから点検していきます。カーボン製フロントタワーバーがカッコいいですね。
VTECエンジンにとって重要なスプールバルブ廻りを点検しました。スプールバルブとはVTECの切り替えに必要不可欠な箇所です。オイル漏れが起こりやすい箇所でもあります。点検の結果、スプールバルブとヘッドカバーパッキンからオイル漏れが確認できました。後ほどスプールバルブとヘッドカバーのパッキンを交換させていただきます。
次にバッテリーの健全性を点検していきます。健全性が低いとバッテリーが劣化しているので交換が必要になってきます。点検の結果は問題ありませんでした。
次にインテークホースの点検を行いました。特に問題ありませんでした。こちらも経年劣化で蛇腹部分に亀裂が入ると、そこからエアフィルターを通さない空気を吸ってしまい故障につながってしまいます。定期的な点検をおススメいたします。
続いてエアフィルターの点検していきます。かなり汚れが目立っていましたので後ほど交換させていただきます。フィルターが汚れで目詰まりを起こすと燃費悪化やエンジン本来の性能が発揮できなくなってしまいます。定期的な点検をおススメいたします。
次に冷却系廻りを点検していきます。ラジエター本体やホースに漏れもなく問題ありませんでした。経年劣化していくと亀裂が入ってしまいそこから冷却水が漏れてエンジンがオーバーヒート起こす可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。
続いて補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを点検していきます。問題ありませんでした。補機ベルトが切れてしまうとバッテリー充電が出来なくなります。最悪は走行中にエンジンが止まる可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。
次にプラグの点検を行いました。やや汚れが目立っていました。後ほどヘッドカバー&スプールバルブのパッキン交換と一緒にプラグも交換させていただきました。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンの始動がしにくくなったりします。そういった症状がみられましたら当店にご相談ください。
続いてリフトアップして足廻りをチェックしていきます。まず最初にハブベアリングとボールジョイントのガタがないかチェックを行ないます。特に問題ありませんでした。ハブベアリングやボールジョイントに消耗や破損があると走行中に異音やハンドルのガタつきなどで走行に支障をきたす場合があります。定期的な点検をおススメいたします。
次に下廻りをチェックしていきます。排気系にサビはありますがすぐの交換が必要な状態ではありません。それ以外の箇所はきれいな状態でした。
次にブレーキ廻りの点検を行います。キャリパーやローターに破損はありませんでした。ローターにサビが見受けられますので将来的に交換をおススメいたします。ブレーキキャリパーを分解して点検していきます。ブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンの動きに問題ありませんでした。
続いてブレーキパッドの残量のチェックを行いました。フロント5mm・リア4mmでした。今すぐの交換は必要ありませんが、定期的な点検とお早めの交換をおススメいたします。
続いて足廻り周辺のブッシュやブーツの点検をしていきます。フロント左右アッパーアームブーツ・ナックルロアアームブーツ・左フロントスタビライザーリンクブーツの切れ、リア右のドライブシャフトブーツのインナーバンドからグリス漏れが確認できましたので後ほど、それぞれ交換いたします。ブーツが破れてしまうとグリスが飛び散るだけなく異物が付着して動作に支障が出たり、サビが発生する恐れがあります。そして何より車検に通りません。
S2000(AP1)の油脂類交換
HMR HONDAでは納車前点検整備でエンジンオイルやオイルフィルター、ブレーキフルード、ミッションオイル、デフオイルを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジン不調の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。
ミッションオイルも抜いていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、燃費悪化に繋がります。
続いてリアデフオイルを抜いていきます。
クーラント液も抜いていきます。
新しいミッションオイルを入れていきます。ミッションオイルはホンダ純正のMTF-3を使用しています。
デフオイルはホンダ純正のウルトラHGO3を注入していきます。
次にブレーキフルードを交換していきます。フルードはDOT4を使用しています。
次にタイヤ溝の残量をチェックしていきます。フロント5mm・リア4mmでした。今すぐの交換は必要ございませんが定期的な点検とお早めの交換をおススメいたします。
次に各タイヤの空気圧の調整と、スペアタイヤの空気圧の調整を行いました。
キーレスエントリーのバッテリーも交換させていただきました。
S2000(AP1)の部品交換作業〜エンジン編〜
点検時に確認した交換が必要な箇所の作業を行います。まずはエンジンルーム廻りの作業に入ります。ここでスプールバルブとヘッドカバーのパッキン、エアフィルターの交換をしていきます。ヘッドカバーを外していきます。
この写真下半分が交換する新しいヘッドカバーとプラグホールのパッキンになります。ヘッドカバーの清掃を行い交換していきます。
次にスプールバルブを取り外していきます。
手に持っているのが新しいスプールバルブのパッキンになります。
続いてお客様よりご用命いただいたスパークプラグを交換させていただきました。
ピカピカに輝いていますね。
エアフィルターも新品に交換させていただきました。これらのパーツ交換で本来のエンジンパワーを楽しむことが出来ますね。
一通り交換が終わりましたので、新しいエンジンオイルを入れていきます。エンジンオイルはWAKO’SプロステージS 100%化学合成油 10w-40を使用しています。
クーラント液も入れていきます。
S2000(AP1)の部品交換作業〜足廻り&その他編〜
続いて、足廻りで劣化して切れたブーツ類を交換していきます。まずスタビライザーリンクを交換していきます。ヒビ割れがかなり進行していますね。
左が新しいスタビライザーリンクとなります。
次にアッパーアームのブーツを交換していきます。ブーツが破れてグリスが飛び出して、ゴミがくっついています。
新旧ブーツの比較です。
足廻りの部品交換作業は以上となります。続いて運転席側のシートベルトバックルを交換させていただきました。これでしっかりとシートベルトが固定されます。
次にルームランプの不灯修理を行います。
通電箇所からサビ出ていますね。これではきちんと通電が出来ないですね。
接触箇所のサビを落としていきます。あとは部品組み直して点灯確認を行い終了となります。
写真を撮り忘れたのですが、ご用命いただいたグローブBOXへのETC移設および右ドアスピーカーの交換を行いました。以上で作業は終了です。M様、この度はS2000(AP1)ご契約ありがとうございました。ホンダが誇るVTEC FRスポーツカーのドライブを楽しんでください！
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