HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)の栗原です。今回はBBS17AW ビルシュタイン車高調装備の低走行27,900kmのS2000(AP1)の納車前点検整備を行いました。担当メカニックはワタナベです。
S2000(AP1)の納車前点検
エアフィルターの点検を行います。やや汚れはありますが問題ありませんでした。お早めの交換をおススメさせていただきました。汚れで目詰まりを起こすと燃費悪化やエンジン本来の性能を発揮できなくなります。定期的にケースを開けて目視で確認してみましょう。インテークホースをチェックしました。亀裂や破損などは無く良好な状態です。インテークホースに亀裂や破損が起きるとエアフィルターを通さない空気がエンジンに送り込まれてしまいエンジン不調の原因となります。定期的な点検をおススメいたします。 次に冷却系廻りを点検していきます。ホースに漏れはありませんでした。経年劣化していくと亀裂が入りそこから冷却水が漏れてエンジンがオーバーヒートを起こす可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。 ラジエターのアッパータンクもチェックしました。ヒビ割れもなく問題ありませんでした。 補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを点検していきます。問題ありませんでした。ベルトが切れてしまうとバッテリー充電が出来なくなり最悪エンジンが停止する恐れがあります。定期的な点検をおススメいたします。 VTECの切り替えに必要不可欠なスプールバルブからのオイル漏れがないかチェックします。問題ありませんね。ここは、高い油圧がかかるのでパッキンの劣化でオイル滲み・漏れが起こりやすい箇所です。目視で簡単にチェックできますので、定期的に見てみることをおススメします。 ヘッドカバーのパッキンの劣化によるオイル漏れがないか確認しましたが問題ありませんでした。続いてプラグの点検を行いました。4本とも特に問題ありませんでした。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンが掛かりづらくなったり、走行中に失火が起こり故障の原因となります。エンジンが掛かりづらくなるなどの症状が出た場合は当店にご相談ください。 続いてリフトアップして足廻りをチェックしていきます。まず最初にタイヤを縦横に揺らしてハブベアリングとボールジョイントのガタがないかチェックを行います。特に問題ありませんでした。走行中に異音やハンドルのガタつきなどを感じた場合は当店へお早めにご相談下さい。 リフトアップして下廻りをチェックしていきます。特に目立つようなキズやサビもなくきれいな状態でした。 ブレーキ廻りの点検をしていきます。まずはブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンの動きを確認していきます。特に問題ありませんでした。 キャリパーシールが劣化しピストン内に水分が侵入することでサビが発生します。サビをそのまま放置しているとキャリパーの動きを阻害されブレーキの引きずり症状や固着を引き起こしてしまう可能性があります。分解確認の際にクリーニングをしていきます。 ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント・リアともに6mmありました。しばらくは交換しなくても大丈夫ですね。 足廻りのブッシュ・ブーツをチェックしていきます。ブッシュ・ブーツが劣化してそのままにしておくとそこからグリスが漏れ出したり、異物が侵入して足廻りの機能に支障をきたすだけではなく、車検を通過できなくなってしまいます。またそれ以外にもダンパーのオイル漏れがないかを点検していきます。 ダンパーはビルシュタイン製に交換されていました。各部をチェックしたところ、リアのスタビリンクブッシュにヒビ割れが確認されましたが、今すぐの交換が必要な状態ではありませんでした。
S2000(AP1)の油脂類交換
HMR HONDAでは納車前点検でエンジンオイルやオイルフィルター、ブレーキフルード、ミッションオイル、デフオイル、ラジエタークーラントを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずはエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジン不調の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。エンジン冷却に必要不可欠なクーラント液も抜いていきます。 オイルフィルターも交換していきます。交換のタイミングはオイル交換2回ごとになります。 ミッションオイルも抜いていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、最悪ミッションのギアを痛めてしまいミッションブローに繋がります。 リアデフオイルを抜いていきます。 新しいリアデフオイルを入れていきます。 新しいミッションオイルを入れていきます。ミッションオイルはホンダ純正のMTF-3を使用しています。 リアデフオイルを入れていきます。 次にブレーキフルードを交換しました。フルードはDOT4を使用しています。交換タイミングは、車検毎をおススメしております。 タイヤ溝の残量確認を行いました。フロント6mm・リア5mmでした。溝はまだ十分に残っていましたが、02年製のタイヤということでゴムの経年劣化を踏まえてお早めの交換をおススメさせていただきました。 サンフレアの有効期限が切れていたので交換します。サンフレアは有効期限が切れていても車載されていれば車検は問題ありません。但しいざとなった時に使えるとは限りませんのでHMRでは有効期限が切れたものは交換させていただいております。 そのほか、バッテリーの交換、ワイパーラバーの交換とAピラーのウェザーストリップの交換を行い、以上で作業は終了です。S様、この度はS2000(AP1)ご契約ありがとうございました。ホンダが誇るVTEC FRスポーツカーのドライブを楽しんでください!
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