先日の富士スピードウェイの走行会では赤旗中断により1ヒートしか走行できず、不完全燃焼状態のHMR HONDA(エイチエムアールホンダ）のメカニック ムラマツです。本日は、先日ご契約いただいたインテグラタイプR（DC2）の納車前点検・整備を行いました。また、点検時にラックエンドとタイロッドエンドブーツが切れてしまっていた為、併せて交換を行っていきます。
インテグラタイプRの納車前点検とオイル交換
納車前点検では、24か月点検の実施とエンジンオイル等の油脂類交換を行います。また、車検に通らないような箇所があれば同時に修理を行います。まずは、エンジンオイル・オイルフィルターの交換を行います。
続いて、ミッションオイル（ＭＴＦ）の交換を行います。 真っ赤なオイルが入っていました。新しいオイルは、ノーマルのデフでしたのでホンダ純正ＭＴＦ-Ⅲを使います。
続いて、クーラント（LLC）の交換です。こちらは真っ青なクーラントが入っていました。スポーツクーラントっぽいので前オーナーさんはサーキット走行の為にしっかりとメンテナンスされていた可能性がありますね。
オイル類の交換後、ブレーキ廻りの点検、ブレーキフルードの交換、車体下廻り等入念にチェックしていきます。
インテグラタイプR ラックエンド、タイロッドエンドブーツの交換
続いて、点検時に見つかった不良箇所の整備を行っていきます。まずは、ステアリングラックエンドブーツの交換。ステアリングを操作した際に可動する部分を保護している大事なブーツです。そのままにしておくと水が浸入して錆が発生。最悪の場合ステアリングが操作出来なくなってしまう可能性もあり、発覚した場合は早めの処置が必要です。もちろんそのままでは車検に通りません。
こんな具合になっていました。中のグリスが外に出てしまっていますね。多くの場合一番外側が切れてしまいます。 
ステアリングラックエンドブーツを取り外しました。グリスが劣化で変色してしまっていますが、ラックエンドのジョイント部分にガタはなかったのでクリーニングとグリスアップをしてブーツのみ交換していきます。
上が外したブーツ、下が新品になります。ブーツ自体ゴムのハリがなくなってしまっていますね。
組付けが完了しました。これでまた安心して走行が出来ますね。
続いて、タイロッドエンドブーツが切れてしまっていた為、交換を行います。タイロッドは、ステアリングラックの動きを、ハブナックルに伝える部品です。
ぱっくりと割れてしまっていますね。こちらも放置してしまうとジョイントが錆で劣化して外れてしまう可能性があります。
専用工具を駆使してジョイントを外していきます。ジョイントやナックルを叩いて外す方法もありますが、部品を痛めてしまう為、ＨＭＲではしっかりと専用工具を使って整備を行います。
外したブーツと新品の比較です。長年の使用でぺっちゃんこになっています。
ステアリングラックエンドと同様にジョイントのガタはありませんでしたので、クリーニング・グリスアップして新品のブーツを組付けました。
ブーツ切れなどは、放置してしまうと余計な部品代が掛かってしまったり、最悪の場合走行出来なくなってしまう事もありますので、たかがブーツと思わず、何事も早めの対処がおススメです。ＨＭＲでは車検に通らない箇所はしっかり整備してかわらお渡しさせて頂きますので、ご安心してお乗りください。Ｓ様ご納車をお楽しみにお待ち下さいませ。
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