更新日時:2023/01/14
HMR(エイチエムアール)の栗原です。今回はガラススクリーン幌 ETC ドラレコ装備のS2000(AP1)タイプVの納車前点検整備を行いました。担当はムラシタです。
まずエンジンルーム周りから点検していきます。バッテリーの健全性をチェックしていきます。テスターに接続したところ、バッテリーの残量が全くなかったので一度充電した上で再度テストしました。結果として健全性が確認できなかったので後ほど交換させていただきました。 バッテリーの交換時期は使用状況によりますが3〜5年のサイクルで交換することをおススメいたします。また寒い時期になるとバッテリー上がりが多くなります。少しでもマメにエンジンを掛けて充電したり、カー用品店などで購入できる充電器を用意しておくといいでしょう。 次にインテークホースの点検を行いましたが問題ありませんでした。インテークホースは経年劣化によって蛇腹部分に亀裂が入ることがあります。そこからエアフィルターを通さない空気を吸ってしまいエンジン不調に繋がる可能性があります。ボンネット開ければ目視できますので定期的な点検をおススメいたします。 エアフィルターの点検をしていきます。目立つ様なゴミや汚れは無く問題ありませんでした。エアフィルターは、外から取り込んだ空気に含まれる砂・チリなどの異物を受け止めてくれ、きれいな空気をエンジンに送り入れる役目を担っています。汚れで目詰まりを起こすと燃費悪化やエンジン本来の性能を発揮できなくなります。エアフィルターボックスは簡単に開けることができますので定期的な点検をおススメします。 次に冷却系廻りを点検していきます。ラジエターホースに漏れはありませんでした。経年劣化していくと亀裂が入りそこから冷却水が漏れてしまいエンジンがオーバーヒートを起こす可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。 続いて補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを点検していきます。問題ありませんでした。ベルトが切れてしまうとバッテリー充電が出来なくなり最悪エンジンが停止する恐れがあります。定期的な点検をおススメいたします。 ブレーキマスターシリンダーもチェックしていきます。特にオイル滲みや漏れもなく問題ありませんでした。マスターシリンダーとリザーバーオイルタンクは経年劣化でオイル漏れを引き起こす可能性があります。リザーバータンク(フタ含め)は樹脂製なのでヒビ割れが見つかる場合もあります。定期的な目視チェックをオススメします。次にVTECエンジンのカム切替を行うのに必要不可欠なスプールバルブをチェックしました。特にオイル滲みも漏れもなく問題ありませんでした。高い圧力でオイルが行き来するのでパッキンが劣化するとオイル滲み・漏れが発生しやすい箇所です。スポーツ走行などを楽しむ方はマメにチェックをオススメします。
この写真ではわからないですが、隣接しているヘッドカバーパッキンに小さなオイル滲みが見られました。すぐの交換が必要な状態ではないですが、定期的にチェックをしておきましょう。続いてプラグの点検を行いました。4本とも特に問題ありませんでした。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンが掛かりづらくなったり、走行中に失火が起こり故障の原因となります。エンジンが掛かりづらくなるなどの症状が出た場合は当店にご相談ください。 続いてリフトアップして足廻りをチェックしていきます。まず最初にタイヤを縦横に揺らしてハブベアリングとボールジョイントのガタがないかチェックを行います。特に問題ありませんでした。走行中に異音やハンドルのガタつきなどを感じた場合は当店へお早めにご相談下さい。 リフトアップして下廻りをチェックしていきます。特に目立つようなキズやサビもなくきれいな状態でした。 足廻りのブッシュ&ブーツをチェックしていきます。ブッシュ&ブーツにヒビが入ってしまいそのままにしておくとそこからグリスが漏れ出したり、異物が侵入して足廻りの機能に支障をきたすだけではなく、車検を通過できなくなってしまいます。またそれ以外にもダンパーのオイル漏れがないかを点検していきます。 今回はフロントロアアームの左右ブッシュにヒビ割れが見つかりました。今すぐの交換が必要という状態ではありませんでした。 ブレーキ廻りの点検をしていきます。まずブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンを確認していきます。特に問題ありませんでした。 キャリパーシールが劣化することでピストン内に水分が侵入することでサビが発生します。それをそのまま放置しているとキャリパーの動きを阻害されてしまい、ブレーキの引きずり症状や固着を引き起こしてしまう可能性があります。 ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント6.5mm・リア6.5mmでした。
HMRではクルマに応じて、納車前点検でエンジンオイル・ブレーキフルード・ミッションオイル・デフオイル・ラジエタークーラントを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジンパワー低下、燃費悪化の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。ミッションオイルも抜いていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、最悪ミッションのギアを痛めてしまいミッションブローに繋がります。 リアデフオイルも抜いていきます。 クーラント液も抜いていきます。 新しいリアデフオイルはMOTUL MOTYL GEARになります。 ギアオイルは純正のホンダMTF-3になります。 新しいエンジンオイルはWAKO’SプロステージS 100%化学合成油 10W-40を使用しています。 タイヤ溝のチェックをします。写真は左リアですが、溝ではなくワイヤーが見えてしまっています。元々装着されていたのは溝の浅いハイグリップタイヤでしたが、ここまで使い切ってしまうと公道走行をしてはならない状態です。他のタイヤも保安基準1.6mmギリギリでしたのでお客様のご依頼で後ほど交換します。次にブレーキフルードを交換しました。フルードはDOT4を使用しています。交換タイミングは車検毎をおススメしております。 キーリモコンの電池を交換しました。 バッテリーも新しいものに交換しました。
幌後のモールディングが傷だらけで見栄えが良くありませんでした。お客様の依頼ありましたので交換していきます。作業の途中までは弊社で行っている幌交換の施工と同じでトランク中央の内張りを取り外していきます。車内後部のパネルを取り外していきます。 幌の下部だけ持ち上げるように開けこの写真ような状態にすればモールディングを取り外すことができます。取り外す前に周囲に保護シートを貼り付けてボディに傷つかないようにします。 取り外したモールディングです。 同時にトランクモールも交換していきます。 テーピングをして取り外していきます。 写真左が新しいトランクモールです。 新しいトランクモールが装着されましたので幌のモールディングも交換します。シルバーのパーツは固定部の金具です。 ここがキレイになっただけでもクルマ全体の見栄えがグッと良くなりましたね。とてもカッコいいですね!
すり減ってしまったタイヤを4本すべて交換していきます。装着するタイヤはダンロップ ディレッツァZ3です。タイヤチェンジャーで新しいタイヤをホイールに装着しましたら、ホイールバランサーで回転させてタイヤのバランスを確認し、ホイール内側に重りを装着してバランスを整えていきます。バランスを整えないと高速走行時に振動が発生したり運転に支障が出ます。
今回お客様からのご要望で純正のカーナビ・オーディオを取り外してディスプレイオーディオとバックカメラを取り付けることとなりました。
ディスプレイオーディオとは、カーナビと同様に2DINサイズのディスプレイユニットの中にカーAV(Bluetooth、HDMI入力、ラジオなど)としての機能が使えます。更にスマートフォンと接続してナビゲーション機能、Youtubeなどのネットサーフィンなどが楽しめます。元々装着されていた純正カーナビは、内部の地図データが当時のままなので使うにはいささか不安です。更に物理的な経年劣化で液晶そのものが破損してるケースも多いです。
今回装着するディスプレイオーディオ・バックカメラ含めたパーツです。右上がディスプレイオーディオ、左下がバックカメラです。中央は、純正のオーディオを取り外したスペースを小物入れするパーツになります。 ダッシュボード・インパネに保護のマスキングをした上で裏配線にアクセスできる箇所を取り外し、純正ナビも取り外すのでナビを囲っていたステーを取り外します。純正ナビ・オーディオを取り外しました。配線を確認していきます。 指で押さえているのは速度パルスをナビに送るケーブルです。ハンズフリー通話や音声コマンドで使用するマイクは目立たない場所に装着しました。 ディスプレイオーディオを専用ステーと一緒にインパネに装着します。 バックカメラもディスプレイオーディオに配線し、リアナンバー辺りに装着しました。動作確認をしていきます。バックカメラの動作確認をします。鮮明にクルマの真後ろの状況を写していきます。純正ナビと一緒に取り外したオーディオ部分もすっきりと小物入れになりました。以上で作業完了となります。U様、この度はS2000(AP1)ご契約いただきありがとうございました。納車まで今暫くお待ち下さい。