更新日時:2022/12/24
HMR(エイチエムアール)の柏崎です。今回はオーリンズ車高調を装着したS2000(AP2)の納車前点検整備を行いました。作業担当はメカニックの渡辺です。
エンジンルーム周辺をチェックしていきます。最初にバッテリーの健全性をチェックしていきます。バッテリーの寿命は使用状況によりますが新品に交換後3〜5年となります。
近年、スマートフォンなど充電するアクセサリー類やセキュリティなどで知らずしらずの内にバッテリーに対する負荷が高くなって劣化しやすくなっています。マメにエンジンを掛けて充電したり、カー用品店などで購入できる充電器を用意しておくといいでしょう。
インテークホースを点検します。亀裂があるとエアフィルターを介さない空気を吸い込んでしまいエンジン不調の原因になります。
エアフィルターの点検を行いました。少し汚れていました。このままお乗りいただけますがお早目の交換をおススメいたします。汚れで目詰まりを起こすと燃費悪化やエンジン本来の性能を発揮できなくなります。定期的にケースを開けて目視で確認をおススメいたします。
次に冷却系廻りを点検していきます。経年劣化していくと亀裂が入りそこから冷却水が漏れてしまいエンジンがオーバーヒートを起こす可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。
補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを点検していきます。ベルトが切れてしまうとバッテリー充電が出来なくなり最悪エンジンが停止する恐れがあります。定期的な点検をおススメいたします。
つづいてスパークプラグの点検を行いました。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンが掛かりづらくなったり、走行中に失火が起こり故障の原因となります。エンジンが掛かりづらくなるなどの症状が出た場合は当店にご相談ください。
リフトアップして足廻りをチェックしていきます。まず最初にタイヤを縦横に揺らしてハブベアリングとボールジョイントのガタがないかチェックを行います。つづいてタイヤを回してベアリングの状態とブレーキの引きずりをチェックします。走行中に異音やハンドルのガタつきなどを感じた場合は当店へお早めにご相談下さい。
足廻りのブッシュ・ブーツをチェックしていきます。ブッシュ・ブーツが劣化してそのままにしておくとそこからグリスが漏れ出したり、異物が侵入して足廻りの機能に支障をきたします。また車検も通過できなくなってしまいます。
オーリンズ車高調が装着されています。ダンパーのオイル漏れやロックシート固着もなく良好でした。
左右のスタビライザーリンクブーツにヒビが出ていました。このままお乗りいただいても問題ありませんがお早めに交換をおススメいたします。
ブレーキ廻りの点検をしていきます。まずはブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンの動きを確認していきます。
キャリパーシールが劣化しピストン内に水分が侵入することでサビが発生します。サビをそのまま放置しているとキャリパーの動きを阻害されブレーキの引きずり症状や固着を引き起こしてしまう可能性があります。右リアキャリパーの動きが少し良くないようでした。今後オーバーホールをご検討ください。
ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント9mm・リア6mmでした。
ブレーキローターの状態です。摩耗が進むと段が付いてきますが問題ありませんでした。
タイヤの空気圧チェックをしています。タイヤのエアはゆっくり少しずつ抜けていきます。ガソリンスタンドで簡単に入れられますので1ヶ月に1度のチェックをおススメいたします。
下廻りをチェックしていきます。特に目立つようなキズやサビもなくきれいな状態でした。
HMRでは納車前点検でエンジンオイル・オイルフィルター・ブレーキフルード・ミッションオイル(MT車のみ)・デフオイル・ラジエタークーラント(スーパークーラントは量調整)を新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的なエンジンオイルの交換を行わず走り続けるとエンジン不調の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。それでは、エンジンオイルを抜いていきます。ミッションオイルも抜いていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、最悪ミッションのギアを痛めてしまいミッションブローに繋がります。
リアデフオイルも抜いていきます。
クーラント液を抜いていきます。
新しいリアデフオイルを入れていきます。
新しいミッションオイルを入れていきます。
エンジンオイルを入れていきます。
新しいクーラント液を入れていきます。
お客様よりタイヤ交換のオーダーをいただきました。タイヤを新しいものに交換します。
左が交換前のタイヤ、右が新しいタイヤです。
新しいタイヤを装着する前にエアバルブも同時に交換していきます。
タイヤチェンジャーでタイヤをアルミホイールも組み込んでいきます。
ホイールバランサーにてホイールバランスをとります。この作業を怠ると高速走行時に振動の原因になる可能性があります。
クラッチフルード交換もご依頼いただきました。サンフレヤの有効期限が切れておりましたので、新しいものに交換しました。
リモコンのバッテリーを新しいものに交換しました。
HMRではお客様からのご依頼で部品取付も承っています。今回はディスプレイオーディオ&バックカメラを取付します。ディスプレイオーディオは奥行が少なく、純正ナビのスペースに収まりスマートに取り付けができるお薦め品です。まずは純正ナビを取り外していきます。外した純正ナビとディスプレイオーディオです。
バックカメラの取り付け位置を決めて配線を引き込んでいきます。
純正のオーディオリモコンを使用できるようにするアダプターを取り付けていきます。
仮付けして正常に動作しているか確認します。
純正オーディオが取り付けられていた部分は小物入れにしました。
バックギアへ入れるとバックカメラが起動します。
以上で作業は終了です。Y様、この度はホンダ S2000(AP2)をご契約ありがとうございました。ホンダが誇るリアルオープンスポーツのドライブを楽しんでください!