HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)の栗原です。今回このブログで紹介するのは、走行距離がまだ7万キロと低走行で希少なS2000(AP1)です。このクルマの特徴としてガラススクリーン幌になっています。通常のビニールスクリーンだと紫外線などでどんどん色がくすんで見えづらくなったりします。ガラススクリーンにすることでそういった問題が解消されます。作業はメカニックのムラマツです。
S2000(AP1)納車前点検
まずはエンジンルームから点検していきます。バッテリーの健全性を点検していきます。この健全性が低いとバッテリーが劣化している判断となり交換が必要となります。要交換と診断されましたので後に交換させていただきました。次にインテークホースの点検を行いました。特に問題ありませんでした。インテークホースは経年劣化で蛇腹部分に亀裂が入ると、そこからエアフィルターを通さない空気を吸ってしまいエンジン不調に繋がる可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。続いてエアフィルターの点検を行います。やや汚れが目立ち始めてきています。すぐに交換は必要ありませんが、半年以内くらいに交換をおススメさせていただきます。フィルターが汚れで目詰まりを起こすと燃費悪化やエンジン本来の性能を発揮できなくなります。次に冷却系廻りを点検していきます。ラジエター本体やホースに漏れもなく問題ありませんでした。経年劣化していくと亀裂が入りそこから冷却水が漏れてしまいエンジンがオーバーヒートを起こす可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを点検していきます。点検の結果は問題ありませんでした。ベルトが切れてしまうとエアコンが効かなくなるだけではなく、バッテリー充電が出来なくなりエンジンが停止する恐れがあります。定期的な点検をおススメいたします。続いてプラグの点検を行いました。4本とも特に問題ありませんでした。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンが掛かりづらくなったり、走行中に失火が起こり故障の原因となります。エンジンが掛かりづらくなるなどの症状が出た場合は当店に点検のご相談ください。 続いてリフトアップして足廻りをチェックしていきます。まず最初にハブベアリングとボールジョイントのガタがないかチェックを行います。特に問題ありませんでした。走行中に異音やハンドルのガタつきなどを感じた場合は当店へお早めにご相談下さい。続いてタイヤ溝の残量をチェックしていきます。一番少ないところでフロントは4mm、リアは2mmとなっていました。ハイグリップタイヤを装着しているので新品でも溝は少ないのですが、リアは減ってきているので早めの交換をしていただくのがいいですね。下廻りをチェックしていきます。目立つようなキズやサビもなくとてもキレイな状態ですね。 ブレーキ廻りの点検をしていきます。ブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンの動きに問題ありませんでした。 ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント6mm、リア5mmでした。まだしばらくは交換しなくても大丈夫ですが、交換の目安が3mmを切ってきたら交換をおススメいたします。 足廻りのブッシュ・ブーツをチェックしていきます。 チェックしていくと、右タイロッドエンド、フロントロアアーム左右のブーツ、ブッシュ、スタビリンクの左フロント、左リアそしてトーコントロールロッドの左右ブーツそれぞれにヒビが確認できました。特に右タイロッドエンドブーツのヒビは今すぐ交換が必要なぐらいのヒビであったので後に交換させていただきました。
ヒビが進行してブッシュ・ブーツが割れてしまうと、そこからグリスが漏れ出し・飛び散ることで足廻り周辺のパーツの動きを阻害したり、割れたところから水や砂が侵入し錆の原因となってしまいます。何よりも車検に通過できなくなってしまいますので定期的な点検と交換をおススメいたします。下記画像はヒビが入ってきている箇所のブッシュ、ブーツ類です。今後ご予算に応じてリフレッシュいただければと思います。
S2000(AP1)の油脂類交換/右タイロッドエンドブーツ交換
HMR HONDAでは納車前点検でエンジンオイルやオイルフィルター、ブレーキフルード、ミッションオイル、デフオイルを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずはエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジン不調の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。オイルフィルターも交換していきます。オイルフィルターの交換は、エンジンオイル交換2回に1回のサイクルをおススメいたします。 ミッションオイルも抜いていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、最悪ミッションのギアを痛めてしまいミッションブローに繋がります。 リアデフオイルも抜いていきます。 ラジエータークーラント液も抜いていきます。 新しいミッションオイルを入れていきます。ミッションオイルはホンダ純正のMTF-3を使用しています。 デフオイルはホンダ純正のウルトラHGO3を注入していきます。エンジンオイルを入れていきます。エンジンオイルはWAKO’SプロステージS 100%化学合成油 10W-40を使用しています。ラジエタークーラント液も入れていきます。次にブレーキフルードを交換しました。フルードはDOT4を使用しています。バッテリーテスターで「要交換」と診断されたバッテリーを交換していきます。
バッテリーの交換時期は、使用状況によりますが3〜5年程度になります。定期的な点検をおススメいたします。 右タイロッドエンドブーツを交換していきます。外してみるとヒビの深さがよりわかりますね。右が新しいブーツになります。今まで装着されてたブーツは、長年の負荷で形が潰れてしまって全く別の形になってますね。 グリスを塗布し直して新しいブーツを装着していきます。これで安心ですね。
次にキーレスエントリーのバッテリーを交換させていただきました。 以上で納車前点検整備作業は終了です。S様、この度はS2000(AP1)ご契約ありがとうございました。ホンダが誇るVTEC FRスポーツカーのドライブを楽しんでください!
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