HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)のイシケンです。前回車検整備でお預かりして各部作業したS2000の続きで、今回はクラッチ交換とスロットルボディ洗浄、エンジンマウント交換です。どれもクラッチ交換の際に手を付ける箇所なので同時にやると工賃がお得です。エンジンマウント交換では、CSOさんのローマウントキットを取り付けました。作業はメカニックのムラマツです。
S2000(AP1)クラッチ交換
それではクラッチ交換から入ります。S2000のクラッチ交換はFR車なのになかなか大変です。何が大変かは下記の弊社youtubeチャンネルでもご紹介していますので合わせてどうぞ!
さて、まずは内装のシフト周りからバラします。シフトノブを取り外してミッションを下ろせる状態にしておきます。これで室内側の作業は完了です。続いてエンジンルーム側です。スターターモーターのボルトを緩めるためにエアクリーナーボックス、オルタネーターなどを取り外します。このタイミングでガタの出やすいオートテンショナーや補機ベルトを交換すると工賃がお得になりますよ。オルタネーターもこんな感じで取り外します。オルタネーターを取り外す際はバッテリーを取っておくのがポイント。感電する可能性がありますからね。続いてエキマニ側の作業です。ミッションのボルトを緩めるのにエキマニが邪魔なんですね。なので取り外さないといけないのです。エンジンルーム側からは一通り緩めた状態にしておきます。そしてリフトアップして下からエキマニを取り外します。この際に触媒やマフラーも取り外します。続いて下回り作業です。まずはレリーズシリンダーを取り外します。外してみたらこんな感じでかなりの錆が出ていました。これはクラッチフルードが水を吸っていた証拠です。このままだとレリーズシリンダーからフルード漏れが発生したり、クラッチの切れが悪くなったりします。 クラッチレリーズシリンダーは今回このままでとのことでしたので、そのまま作業続けていきます。一通りのボルトを緩めたらエンジンとミッションをジャッキで支えておろします。エンジンはマウントを取ってフロントサブフレーム少しずらしているので支えないと危険です。 こんな感じでミッションがおりました。 ハウジング内はダストで結構汚れています。 クラッチ側は結構錆が出ていますね。 こちらはフライホイールです。 それぞれ取り外しました。 クラッチディスクはそこそこ摩耗が進んでいる状態でした。こちらはクランクオイルシールリアです。クラッチ交換のタイミングで交換しておかないと、もしここのシールから漏れが発生したらまたミッション降ろしてクラッチも降ろさないとになります。新品のオイルシールに交換しました。 では、ここから本題のクラッチ交換に入ります。こちらが今回装着するクラッチ一式です。カバー、ディスク、ベアリング、レリーズベアリングガイド、レリーズフォーク、ブーツです。 この筒状のパーツはクラッチレリーズベアリングガイドと言って、S2000は単品で交換することが可能なパーツです。これを交換しておかないと、ベアリングの動きが渋くなりクラッチは新しくてもクラッチのペダルフィールが悪化したり、切れが悪くなったりします。新旧それぞれ比較してみましょう。 クラッチディスクの摩耗は新品と比較するとよくわかりますね。 ベアリングとベアリングガイドの摩耗も一目瞭然。 ガイドにはすでに段付きが発生しています。この段付きがあるとスムーズにベアリングが動かなくなります。フォークもそこそこ摩耗していました。 フライホイールはそのまま使いますが、パイロットベアリングは新品に打ち替えます。 こんな感じで装着完了です。
S2000(AP1)エンジンマウント・ミッションマウント交換
クラッチ交換のついでで、エンジンとミッションマウントの交換をしました。この2つともクラッチ交換の際に外していますから工賃がお得です。今回装着するマウントは純正なのですが、エンジンマウントはブラケットをCSOさんの20mm下がるタイプに交換します。では交換作業に入ります。エンジンマウントはすでにヒビが入り劣化気味でした。 こちらは新品です。当たり前ですがヒビはなくゴムがしっかりしています。これにCSOさんのマウントをつけて装着します。右が純正で左がCSOさんのマウントです。社外のエキマニが入っていると、ものによっては干渉して装着できませんのでご注意ください。こんな感じで取付け完了しました。 続いてミッションマウントを交換します。ミッションはマウント交換が前提だったので、マウントごとおろしていました。こちらを新品のマウントに交換しました。
S2000(AP1)スロットルボディ洗浄
最後にスロットルボディの洗浄を行いました。S2000のアイドリング不調の原因の一つであるスロットルボディの汚れ。今回も結構汚れていました。クラッチ交換の際にスロットルボディまでは外しませんが、ほぼその手前まで外しているのですぐに取れます。正面側は見た目にそこまで汚れている感じはないです。取り外して裏側を見ると真っ黒・・・。ブローバイオイルで真っ黒です。これではセンサーの読み込みに影響が出てアイドリング不調を起こしかねません。インテークマニホールド側のガスケットを綺麗にはがしていきます。 そして肝心のスロットルボディは、専用のクリーナーで汚れを落として行きます。こんなにピカピカになりました。 新品のガスケットを取り付けて、綺麗になったスロットルボディを戻します。
以上で、クラッチ交換とエンジンミッションマウントの交換、スロットルボディの洗浄は終了です。T様、この度は作業のご依頼ありがとうございました。
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