HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)の幌職人ムラシタです。最近ようやく暖かい日が多くなって、幌に優しい季節になりましたね。このまま暖かくなっていて欲しいところですね。
さて今回は在庫車両の幌交換です。入庫時より傷んでしまっていたビニール幌からガラス幌(熱線付き)に交換していきます。その他にも、幌の雨漏り対策としてレインレールも交換します。
S2000幌取り外し
元々のビニールスクリーンですが、今回スクリーンは割れ等はなかったのですが、サイド部分が破れてしまっていました。やはり、経年劣化によるダメージが蓄積されて破れてしまったのでしょう。それでは、さっそく取り外しにかかりたいと思います。
まず、車内からリヤトレイガーニッシュを止めてるクリップを取り、そのままガーニッシュを取り外しトランク側からリヤトレイを押し上げ引き抜きます。
真ん中のトレイを外したら、次にサイドトレイも外していきます。ここは、先にシート裏と横のパネルを外さないと隠れネジが取れないので注意です。
ここまで、内装を外したら次に幌を車体から外していきます。
幌を半分ほど開け、前面TOPのビスを取り、サイドのウェザーストリップを止めてるビスも外してウェザーストリップをはずします。ウェザーストリップが取れたらその下にあるリテーナーもビスで止まっているので、これも外してしまいます。
リテーナーまで外れたら、前面から幌を剥いていき前面裏側にテンションケーブルがリベットで固定されているので、ドリルを使って外します。サイドのリテーナーを外したところも同じようにドリルでリベットを外します。
リベットを外したら、サイドのコーナー下にウェザーストリップと幌を止めてるプレートがいるのでこれを外し、その下にもわかりずらいですがビスがいるので、これも外していきます。ここを外すと幌がめくれるので、ある程度めくりテンションケーブルを止めているビスを外していきます。
ここまでくれば、幌を外し終えるまで後もう少しです。残りも、外していきたいと思います。
外側はある程度めくれてるので、今度は車内側から各ボウに巻き付けているクロスを剝がします。
ようやく幌外しの最終段階です。幌を止めてるトランク側のリテーナーのナットを外して、リテーナーを引き抜いてようやく幌が外れます。一度も幌交換していない場合は、レインレールとリベットで固定されているので一緒に外します。
S2000幌交換取り付け準備
次に新しい幌を載せる前に、レインレールとストラップを交換します。レインレールは幌を変える際には交換するのをおすすめします。そして、ビニール幌からガラス幌へと変える際にはガラス幌を支えるために、第4ボウに新しくストラップをリベットを使い固定します。
ストラップの方は、新しいものが付属されているのでリベットで固定します。下の写真の左側が車体より外した古いもので、右側のが新しいストラップです。見てのとおり古いストラップは、ほとんどが伸びてしまっていることが多いので必ず新品に交換します。
これで幌を載せる準備が整ったので新しい幌の取り付けにかかります。
S2000幌取り付け
新しく取り付けたレインレールの間に幌を挟み込むようにして取り付け、外していたリテーナーを付けてナットで仮固定します。
外していたサイドテンションケーブルのスプリングをサイド裏に固定します。そのまま上まで引っ張りリベットで固定していきます。
サイドの部分をリベットで固定して、サイドコーナー下のプレートを幌の角度を調整しながら外したビスで止めます。
サイドを固定したら、前側を組み付けていきます。幌を前面まで引き上げ、外したリテーナーで挟み込むようにしてビスで止めます。両サイドは、古いテープを剝がして新しくテープを貼り付けその上に幌を貼り付けて、しっかりと接着するように押さえつけておきます!先端部の生地の余りは、後ほど適宜カットします。
前面を接着させたら、両サイドに各ウェザーストリップのリテーナーをビスで固定してウェザーストリップを取り付けします。
ウェザーストリップまで取り付けたら、車内から各ボウにヘッドライナーを巻き付けていきますが、ボウへの巻き付け方が前期と後期で違うので間違えないようにしましょう。
最後に幌を全閉状態にして、仮固定していた後ろのリテーナーを本締めして幌交換の作業は完了です。
最後に内装を戻す前に水漏れがないかチェックをして、問題がなければ内装を戻して全ての作業完了です。
こちらの在庫車両についてはこちらのリンクからご確認ください。
以上が幌交換の脱着でした。幌交換のご用命がございましたら私ムラシタまでご連絡ください。