更新日時:2022/12/07
HMR(エイチエムアール)の栗原です。今回は弊社メカニックが、インテグラタイプR 4ドア(DB8)のSPOONブッシュ交換・CUSCO車高調取付等を行ったレポートになります。
まず最初に足回り一式を取外してフルブッシュ交換作業になります。20年以上経過したクルマはブッシュ類は基本的に本来の振動を抑えたりする能力は失われています。そのため、車内に不快な振動や音が伝わったり乗り心地が悪化したりします。ホンダ車のチューニングで定評のあるSPOONではDB8のような古いクルマでもブッシュ一式を取り揃えています。ブッシュを交換するだけでもクルマはシャンとします。今回の作業でこの足回り一帯がリフレッシュされることで見違えるような乗り心地や軽快なハンドリングが手に入ります。
まずはダンパーを取り外していきます。今回ダンパーは後ほどCUSCOの車高調に交換していきます。
取り外しをしつつ、足回り各部のブッシュ・ブーツの状態をチェックしていきます。この下の写真はアッパーアームエンドブーツです。真ん中で破けてしまい、グリスが飛び出しているのがわかります。このまま使用を続けていくと、破けたところから水分が進入し腐食が進んで、最悪ステアリング操作が思うようにできなくなる恐れがあります。もし同じ車種にお乗りになっている場合、年式的にブーツ類がこの様に破れていることは十分考えられるのでチェックしてみることをおススメします。
次にフロントロアアームのダンパーフォークブッシュです。写真上に写り込んでいるのはドライブシャフトです。写真中央がブッシュですが、はっきりとヒビ割れが確認できますね。こちらはプレス機を使って、打ち抜いてから新しいブッシュをプレス機で圧入していきます。
ダンパー、ナックルなどが取り外されたフロントの足回りです。
ロアアームを取り外しました。
こちらはアッパーアームになります。
左からハブナックル、アッパーアームそしてロアアームです。これでフロント足回りの取外しが完了しました。
こちらが今回の作業で取付けするハブ・ベアリングとサスペンションブッシュセットになります。ハブとベアリングは、お客様から旋回時に異音がするとご相談があり、ハブベアリング劣化によるものだったので交換することとなりました。こちらの作業も後ほどご報告します。
フロントロアアーム・ダンパーフォークブッシュを交換していきます。写真したのブッシュがSPOONのブッシュになります。
ヒビ割れが確認できます。
ブッシュにサビが見受けられます。
プレス機で古いブッシュを押し出していきます。
無事押し出しました。
この写真でどれだけ劣化してしまっているかがわかると思います。
再びプレス機で新しいブッシュを圧入していきます。
これでブッシュの交換は完了です。残りのブッシュも同様に繰り返し行っていきます。
こちらはアッパーアームのブッシュ交換の様子です。
左の今まで装着されていたアッパーアームのブッシュはかなり錆が目立ってきています。
ロアアーム同様に新しいブッシュを圧入して完了です。
頻繁に交換するものではないので、一度思い切って交換するとまたしばらく安心して快適なドライブを楽しむことができますので乗り心地が気になりましたらぜひご相談ください。
続いてリアの足回りのブッシュを交換していきます。
リアのトレーリングアームのブッシュです。上下の根元あたりに大きなヒビ割れが確認できます。
写真左右端がトレーリングアーム、真ん中の上がトレーリングアームの動きを補助するコンペンセーターアーム、下がロアアームです。
ダンパーも交換するので取り外していきます。
まずトレーリングアームのブッシュを交換していきます。ブッシュの交換方法はフロントと同様にプレス機を使っていきます。
しっかり支えて古いブッシュを打ち抜いていきます。
左のSPOONのブッシュの「しっかり支えてやるぞ」みたいな内部の密度がすごいですね。
しっかりプレス機で圧入していきます。
トレーリングアームの動きを補助するコンペンセーターアームといいます。リアのトーを調整する役割も持っているアームでブッシュが劣化していくとトーの調整がしにくくなってしまいます。
こちらもプレス機で古いブッシュを打ち抜いて・・・
新しいブッシュを圧入していきます。
これでリアのブッシュ交換は完了です。
次にハブベアリングを交換していきます。ハブベアリングの劣化が進むと今回のケースの様に旋回時といった走行時に異音が発生します。この段階で交換すればトラブルに繋がりませんが、そのまま乗り続けてしまうとベアリングが異常摩耗を起こしてガタツキや思うようなハンドル操作ができないなど通常走行がままならない状況に陥る可能性があります。特にスポーツ走行を楽しむ場合は、通常より負担がかかるので注意しましょう。
まずナックルからハブを取り外していきます。やり方はこちらもプレス機を使って打ち抜いていきます。
ハブが取り外されました。まずはベアリングを交換していきます。
これはインターナルサークリップというベアリングの抜け止めをするパーツです。
クリップを取り外してベアリングをプレス機で打ち抜いていきます。
ベアリング内部は汚れや錆でボロボロになっていました。
新しいベアリングを圧入していきます。
次にハブを交換していきます。ピカピカです。
プレス機が大活躍です。
車高調を取付けする前にアッパーアームのブーツを交換していきます。
長い間でひしゃげしまいヒビ割れも起こっています。
右が今回装着する「CUSCO STREET ZERO-A」です。「全長調整式車高調整」と「減衰力40段調整」のCUSCO streetシリーズの上級モデルになります。
フロントロアアームのもう一つのブッシュを交換していきます。
車高調とハブナックルを取付けしました。
完全に破けてしまっているアッパーアームブーツを交換していきます。
タイロッドエンドブーツも交換しました。
リアも車高調交換していきます。
すべての組付け、車高調整、1G締めなど終わりましたら、アライメントを測定・調整していきます。
追加でステアリングラックのブーツもグリス漏れが見つかりましたので交換させていただきました。ブーツ中心部の穴が広がっています。異物や水が進入してステアリングラックが腐食しステアリング操作に悪影響を与える恐れがあります。
これで作業は完了となります。
ブッシュ類は小さなパーツだけについ見落としがちになってしまいます。しかし、ブッシュの状態によってクルマの寿命が左右されると言っても過言ではありません。いまお乗りになっている愛車を末永く快適に乗り続けていきたいのであればブッシュ交換でのリフレッシュをおススメいたします。N様、この度はリフレッシュのご依頼誠にありがとうございました。これからもインテグラタイプR(DB8)を末永く楽しんでください!
今回の作業費用ですが、
・サスペンションキット取付け:157,000円
・サスペンションブッシュ交換:187,500円
・ブーツ交換:9,860円
・ハブベアリング交換:66,430円
税込み合計:463,000円でした。