更新日時:2025/07/14
HMR(エイチエムアール)広報担当の小川です。新卒メカ「たっちー」が製作したGR86 カップカーがGR86 /BRZカップに参戦。このブログは苦戦しながらもなんとかこなしていくたっちーのレース奮闘記を追って行きます。今回は2戦目の参戦となるSUGO戦(シリーズとしては第3戦)、いったいどんなレースになるのでしょうか!?
過去のブログは下記をご覧ください。
製作編はこちら→【GR86 Cupカー#1】GR86&BRZ Cup用ワンメイク車両を新卒メカニックが製作!
シェイクダウン編はこちら→【GR86 Cupカー#2】新卒メカニック製作のGR86カップカーが遂にシェイクダウン‼
もてぎ戦はこちら→【GR86 Cupカー#3】2025 GR86/BRZ CUP ワンメイクレース第2戦もてぎ
この日の天気は晴れ。もちろん今回もテント生活です。SUGO戦は14日が予選、15日が決勝になります。
前回のもてぎ戦を終えて課題がいくつかあったため、事前に6月8日にテストに行ってました。SUGOのコース特性上、曲がらない車は速く走れないため、8日のテストをふまえて持ち込みのセットはオーバー方向にセット変更して走行しました。
12日の走行は全部で3枠ありました。走行メニューとしては、1本目に持込セットの確認、2本目にNEWタイヤでのセット確認、最後の枠で決勝ロング想定のセット確認という内容です。
1本目の走行はもてぎ戦で使った中であまり距離の伸びていないタイヤを履いて走り出しました。フィーリングとしてはオーバー傾向で持ち込みセット通りと言えばその通りではあるのですが、少しオーバー過ぎる状況。そこでセッション中にリアのプリロードを変更してどう変化するかチェックしました。そこまでの変化はなくタイムは1分41秒615。速い人で40秒後半を出しいてまだまだ煮詰めないとというタイムで終わりました。この時の内圧設定が想定上に上がっており、2本目に向けては冷間の内圧を下げるのと、プリロードについては元のセットに戻す方向で調整しました。
予定通り2本目にはNEWタイヤを入れて走行。タイムは1分40秒438。目標タイムは39秒後半を目指していたのでNEWを入れたほどのタイムアップが出来ませんでしたが、その原因は内圧でした。今度は内圧が低すぎてタイヤのグリップを引き出すことができず、アンダー傾向になってしまいタイムが出ませんでした。
3本目の走行では2本走ってきた内圧からベストな数値を決めて走行。決勝想定でガソリンはある程度積んで走行しました。タイヤは2本目のままで走行し、1分41秒台でラップ。このタイムは決勝ラップとしてはとても良く、内圧設定を外さなければ上位で戦える、そんな感触を持って初日を終えました。
翌日の13日は走行が1本だけでした。上位勢はこの専有走行でNEWタイヤを入れて予選シミュレーションをします。予選の内圧設定をどこに合わせるのかを決めるのにとても重要な1本でした。目標タイムは39秒半ばくらい。他の車両に引っかからないように早めにコースインしたく、3番目くらいに並んでコースインを待ちました。うまく前の方でコースインできたものの、インラップを終えてアタックに入った時にまだコースインしている車両が多く、詰まってしまいアタックを途中でやめることに。次の周にアタックに入ったら赤旗。タイヤの美味しいところを使ってしまった状態でタイムを記録できずにいました。赤旗解除後にアタックを行い、若干ミスがあったもののタイムは39秒770。専有走行は5番手のタイム。トップは38秒9でしたが、2番手は39秒3、3番手で39秒5というタイムだったので、ミスを考えると2、3番手を狙えるタイムで専有走行を終えることができました。
好調な感じで専有走行を終えて、チームの雰囲気も上々な感じで迎えた予選日。しかし、この日の天気がまたいたずらをしました。朝からパラパラと小雨が降ってきて、予選時間の午後に路面がどのような状態になっているのかが読めない状況でした。雨脚は強くなる一方で止む雰囲気はない天候。減衰力の調整とリアのプリロードまでセット変更をした方が良いのではと思いながらも、まだそこまでのセット変更をした雨用のデータはなく、結局減衰だけを弱めることにしました。
予選は20分。ピットで普段はタイムアタックの時を待って1周のみアタックとなりますが、雨なのでとにかく走り続けることにしました。そして予選が始まる前には雨脚は更に強くなり、マシンセットに不安を抱えながらのコースインとなりました。
他の車両も全員コースインしたため、予選でも決勝のように前の車両を抜かないとクリアが取れない状況。そして、リアのグリップが全くない状態でした。路面改修後のSUGOで初めてのレインコンディションということもあり、ウェットラインがこれまでとは違いほぼドライのラインを走らないとタイムが出ない状況。そんなマシンと路面の状況に合わせられずにタイムは走っても走っても伸びずに予選が終わりました。
結果は1分47秒503で16番手になりました。トップは45秒台。専有走行での順位を考えるとこの順位は完全に予選失敗でした。セットをもっとウェット寄りにすれば良かったと後悔しましたが、ウェットセットのデータがないうちのチームでは仕方のない結果だったかもしれません。
チームも意気消沈と言った感じでした。
15日決勝は晴れ。路面は前日の雨で少し濡れている部分がありましたが、決勝前には完全ドライで気温もかなり高い状態でした。予選で周回を重ねてタイヤを使ってしまったことを考慮して、前後のタイヤを入れ替えました。GR86は基本的にアンダーなマシンのため、周回を重ねるとフロントタイヤがなくなっていきます。決勝を考えると昨日の予選はタイムが出ないならもっと早く終えるべきだったなと思います。これもチーム力がまだまだな点でした。
決勝は午後12時55分から。日差しはこのレースウィークで一番強く、気温路温ともにグングン上がっている状況でした。練習走行で内圧設定を色々と試したこともあり、ベストな内圧にグリッドでも調整をしてレースに臨みました。
スタートはそこまで悪くなく1台オーバーテイクしましたが、1台ロケットスタートを決めたマシンがあり抜かれて順位は変わらず。団子状態で3コーナー、4コーナーと抜けていき、S字手前では前を走る車両の横に並ぶもののこのままだと接触すると思い一旦引き、前方の様子を伺いながら1周目を終えました。
2周目にはKMSの北見選手のペースが上がらないのか詰まってしまい、北見選手を抜くのに数周を使ってしまうことに。これでその前方との車両感覚が空いてしまって大きく順位を上げるのは難しい状況になりました。
抜いたころには前との差が6秒くらいになってしまいました。後ろからはもてぎ戦で優勝した池島選手が猛追している状況。その中でもベストラップを刻みながら6秒空いていた差を埋めて前方の車両とは0.5秒ほどの差まで詰めることに。前を走るのはもてぎ戦で3位表彰台の松原選手。後ろはもてぎ戦優勝の池島選手という速い選手にサンドイッチにされながら走っていました。
ただ、ドライのペースは元々良かったので上位勢よりも速いタイムを刻みながら走行し、池島選手を最後には引き離し、松原選手にはあと少しというところでチェッカーを受けました。
順位は14番手。セットはドライの状態では上位とタイムの差がほとんどなく、2戦目にしては結構いい感じのところが見えてきました。あとはウェットのセットをテストでデータを取って煮詰めていけば安定して上位を狙えるかなというような感じです。
次回はRd.5富士になります。十勝戦はスキップです。富士戦までにウェットのテストをしてセットを煮詰めて、どのようなコンディションでも上位に入ることができるようにしたいですね!
お楽しみに‼