更新日時:2025/10/20
こんにちは。HMR広報の小川です。2012年に登場した2代目、981型ケイマンは、初代987型からプラットフォームを一新。アルミを多用した軽量・高剛性ボディへと生まれ変わり、ポルシェのミッドシップスポーツを新たな次元へと引き上げました。その心臓部には、ポルシェ伝統の自然吸気水平対向6気筒、通称「フラット6」エンジンを搭載。718型からダウンサイジングターボへと移行した今、「NAフラット6の官能的なフィーリングを味わえる最後のケイマン」として、その価値はますます高騰しています。911のRR(リアエンジン)とは異なる、MR(ミッドシップ)ならではの素直でニュートラルなハンドリングも、このクルマが持つ大きな魅力です。※今回使用している画像は981型ケイマンS(スポーツクロノパッケージ)です。
981型は、先代よりも全長とホイールベースを伸ばしつつ、全高を下げることで、よりワイド&ローで安定感のあるプロポーションへと進化しました。シャープでダイナミックなデザイン。サイドに設けられた大きなエアインテークや、シャープなキャラクターライン、そしてリアエンドまで滑らかに続くルーフラインが、ミッドシップスポーツらしい躍動感を強調します。
外観上の大きな違いはほとんどありませんが、リアとブレーキに明確な差があります。マフラー形状は 標準のケイマンがセンター1本出しなのに対し、ケイマンSは2本出し。ブレーキキャリパー色は 標準のケイマンが黒、ケイマンSは赤。 この2点を知っていれば、一目で見分けることが可能です。ただし、標準車にSの部品を流量している場合もあるので要注意。
981型のインテリアは、同世代の911(991型)と共通のデザイン思想で設計されており、質感と機能性が飛躍的に向上しました。ドライバーに向かってせり上がるセンターコンソールや、視認性の高い3連メーターが、スポーツカーらしいタイトな空間と機能性を両立しています。
ポルシェの大きな魅力の一つが、内外装の豊富なオプションです。レザーインテリアやスポーツクロノパッケージ、スポーツエキゾーストなど、前オーナーのセンスによって一台一台仕様が大きく異なるため、中古車選びはまさに一期一会。理想の一台を見つける楽しみがあります。
981型ケイマンの魂、それは紛れもなくこの自然吸気フラット6エンジンにあります。搭載されるのは、キャラクターの異なる2種類のユニットです。標準のケイマンは2.7L 水平対向6気筒、最高出力:275PS / 7,400rpm。軽快な吹け上がりと、高回転まで回す楽しさを満喫できるユニット。パワーを「使い切る」喜びに溢れており、ワインディングを駆け抜けるには最高の相棒です。
ケイマンSは3.4L 水平対向6気筒、最高出力:325PS / 7,400rpm。排気量アップによる圧倒的なトルクと、全域での力強さが魅力。0-100km/h加速は最短4.7秒と、そのパフォーマンスは911にも迫ります。ストリートからサーキットまで、オールラウンドに速さを求めるならこちらです。
軽量・高剛性ボディと理想的な重量配分が、ポルシェの名に恥じない卓越したハンドリングを生み出します。重いエンジンを車体の中央に置くことで、極めてニュートラルで素直なコーナリング特性を実現。RRの911のような癖がなく、ドライバーは意のままにクルマを操ることができます。ケイマンとケイマンSで異なる足回り エンジンパワーに対応するため、足回りにも差別化が図られています。
ホイールサイズは 標準のケイマンが18インチ、ケイマンSは19インチを標準装備。さらに ケイマンSには、より大径のブレーキローターが与えられ、制動力が高められています。
981型ケイマンは、ポルシェが作るミッドシップスポーツの一つの完成形であり、NAフラット6が奏でる官能的なサウンドとフィーリングを味わえる、最後の楽園です。軽快さと回す楽しさを追求するなら、2.7Lの標準ケイマン。圧倒的なパワーとオールラウンドな速さを求めるなら、3.4LのケイマンS。どちらを選んでも、そこには純粋なドライビングの喜びが待っています。さらに、前後合わせて425Lという十分なトランク容量も確保しており、日常使いから旅行までこなせる実用性も兼ね備えた、まさに万能な一台と言えるでしょう。
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