シビックタイプR(FD2)の中古車購入時の注意点を解説していきます。今回解説するポイントを抑えていけば、より良いFD2に巡り合う可能性が高くなりますよ!ただ、どのFD2もそこそこの年数が経過して距離を走っているため、ここに記載していることが全て当てはまらない車を探すのではなく、状態を知った上で購入するという意識で中古車購入時の参考にしてもらえたらと思います。
FD2は一番安心して買えるシビックタイプR?
全国的に中古車市場での相場が高くなりつつあるホンダタイプR勢の中で、FD2が今一番買いやすい車両です。その理由は以下です。
・相場が200万円台からの比較的手が届くお値段
・年式としてもそこまで古くはない
・純正部品の供給もまだ致命的なほど廃番・欠品になってるわけでもない
・4ドアセダンで実用性も高い
・何よりサーキットでの走行性能は非常に高い楽しいクルマ
最後のNA VTECエンジンを搭載したFD2型は中古車市場でもホットな1台です。
シビックタイプR(FD2)購入時注意ポイントを紹介!(エンジンルーム編)
まずはエンジンルームから見ていきましょう。中古車を買いに行ったらエンジンルーム見ますよね?でもどこを見たらいいのか・・・。まず最初に見るのが油圧のパワーステアリングのフルード漏れの有無です。ポンプの裏側にあるオイルシールやパワステフルードのリザーブタンクのゴムホースが劣化すると漏れが起こったりします。それとVTEC切り替えを行うスプールバルブ、ここもオイル漏れ箇所としては定番ですが、内部のゴムパッキンを交換すれば解決します。ただ、スプールバルブはエンジンヘッドの奥でしかも裏側なのでリフトアップして下から見ないとわからないです。スプールバルブ自体に遮熱カバーが装着されているので、オイル漏れの有無もなかなか確認できないのが難点です。
続いてヘッドカバーです。ヘッドカバーとはエンジン上部の赤い部分ですね。この赤いヘッドカバーとエンジンヘッドの間にはゴムパッキンがあります。そこが劣化してオイルが漏れて来ることがあります。なので赤いヘッドカバーとシルバーのエンジンヘッドの間を見て行きオイルが漏れていないかチェックしてみましょう。漏れていてもパッキンを交換するだけなのでそんなに心配する必要はありません。購入時に直してくれるのか実費修理かの確認はしましょう。エンジンルーム内のヒューズボックスもカバーは簡単に取り外せますのでチェックしてみましょう。ケース内側にこの位置に刺さっているヒューズがどの機能に繋がっているかを示す図があります。ここにあるエアコンコンプレッサーのヒューズが壊れてしまってエアコンが効かないという症状があります。ヒューズなので繋がっているか壊れているかのどちらかです。ヒューズボックスを外したところで実際はどうしようもないですが、エアコンが効いているかどうかというのは必ずチェックしましょう。 当店での納車前点検整備のブログ記事でも必ずご紹介しているインテークホースのヒビや裂け目がないか。ここも簡単にチェックできる場所です。その他、ホース類に劣化がないかどうかなどもチェックしていくといいでしょう。また当店では納車前の点検整備時にエンジンオイル、ミッションオイル、デフオイル、ブレーキフルードは交換しておりますが、当店でもクラッチフルードとパワステフルードについては別途有料となっていますが多くの中古車店でも同様に交換はされないと思います。特にパワステフルードについては、新車時から変えずに乗りっぱなしというケースが多いので中古車購入時に同時交換をおススメいたします。
シビックタイプR(FD2)購入時注意ポイントを紹介!(下回り編)
次にチェックするのは、下回りです。主に足回り周辺のブーツ類、ここが劣化してしまうとヒビ割れが発生したり、最悪裂けてしまい内部のグリスが漏れ出してしまう恐れがあります。当店の販売車両では、納車前点検整備時に、ブーツ類は全てチェックをし、必要とあれば交換、緊急性が高くない場合でもお客様にお早めの交換のご提案をさせていただいております。日常的になかなかチェックできない箇所なので、余裕があればご購入時にリフレッシュしてしまうのもアリだと思います。 ヒビ割れが発生しても街乗りぐらいであれば走れてしまいますが、ハイスピードなサーキット走行では足回りが正常に動かずに気持ちよく走れなくなってしまいます。
また、FD2型の特徴的な箇所として、リアダンパーとスプリングが独立しています。そのダンパーからオイル漏れが発生している個体があります。これはダンパーを交換すれば解決します。
シビックタイプR(FD2)購入時注意ポイントを紹介!(ブレーキ編)
FD2型の魅力の一つであるブレンボキャリパー。ここも購入時のチェックポイントの一つです。長年乗り続けていると熱でキャリパーが色褪せることはよくあります。ポイントはそこではなく、サーキット走行でのハードブレーキングを重ねていくとキャリパーが開いてしまい、ブレーキの効きが悪くなってしまいます。キャリパーのオーバーホールか、社外品のキャリパーに交換するのも一つだと思います。見落としがちのチェックポイントとして、ブレーキフルードを交換する際に使うブリーダーバルブ。ブレーキフルードを交換していない個体だとこの部分が錆びついていたりします。フルード交換をしようにもブリーダーバルブが緩まないなんてことも。最悪キャリパー交換ということもあります。これはブレンボキャリパーを装着している車両の宿命ですね。
シビックタイプR(FD2)購入時注意ポイントを紹介!(インテリア編)
内装という訳ではないのですが、まず乗り込んでエンジン始動する際に「ジャー」とか異音が発生していた場合、これはセルモーターのオーバーランによる異音です。すぐにどうこうなるという事はなく、暖かい時期になると消えたりするのでそこまで心配する必要はありませんが、中古車購入時には簡単にチェックできるので確認しましょう。そのまま放置しているとエンジン始動ができなくなってしまうので、そのような音がしていたらお早めのご相談をおススメします。
また始動時に点灯する液晶スピードメーター、こちらのドット抜けが発生してしまうこともよくあります。これが発生している場合は修理はできないためメーター交換ということになります。そこまでして交換される方は少ないと思うので、ドット抜けしているかどうかは購入時にチェックしてみましょう。続いて足元。ペダル類の中で、クラッチペダルを踏み込んだ時に「パキパキ、コキコキ」といった音が聞こえたら、クラッチレリーズシリンダーが劣化してきている状況です。これはK20Aエンジン搭載車両にはよくあることなのですが、あまり気持ちのいいものではないので、購入車両が鳴っていたらそろそろ交換時期かなという認識を持っておくと良いでしょう。もう一つ、同様にクラッチペダルを踏み込んだ時に「ギュー」といった音が聞こえる場合は、クラッチ内部のレリーズベアリングのグリス切れが発生していますので、ここだけの交換は難しいためクラッチディスクなどと同時に交換を視野に入れておくと良いでしょう。次に後部の視界を確保するバックミラーですが、バックミラーの向きを調整するボールジョイントが割れたりして位置を保てなくなっている場合があります。中古車を見に行ったら室内に座ってミラーを触ってみるといいですね。次にかなり見落としがちな箇所ですが、天張りは接着剤で装着されていますが、年数が経過すると接着力が失われてきてタレてきてしまいます。実は天張りはもう製廃になっているので直したくても直せません。内装をチェックする際に必ず上を見てみましょう。また注意点ではなく、ポイントの一つですが、純正HDDナビが装着されている個体は、社外ナビに交換できるのか心配かと思いますが、全く問題ありません。むしろ、純正ナビ装着車両はダッシュボード上部の奥左右にスピーカーが追加で装着されているので音質がいいです。対応しているナビは7インチワイドがジャストフィットします。このサイズは、大手メーカーであれば取り扱っているので、純正ナビ装着車両でも安心してご購入してください。
シビックタイプR(FD2)購入時注意ポイントを紹介!(その他)
テールライトのパッキンやルーフのパッキンといった樹脂系パーツの経年劣化で水が侵入し、雨漏りしている個体もあります。同様にピラー部分の樹脂系パーツも紫外線や熱で変色してきます。これは年数というよりは保管環境によります。 クルマの印象を決めるヘッドライト。年数が経過するとライトの熱でカバー内側が変色したりします。気になるのであれば交換する形になります。
いかがでしたでしょうか?今回のポイントをHMR公式Youtubeで解説した動画が公開されていますのでぜひご覧ください!
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