HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)の栗原です。今回は赤バッジとホワイトボディ・ホイールがキマってる、プロドライブ17AW ブリッツ車高調を装着したS2000(AP1)の納車前点検整備を行いました。整備担当はメカニックのホリグチです。
S2000(AP1)の納車前点検
まずエンジンルームをチェックしていきます。赤のASM ラジエタープレート映えるエンジンルームですね。最初にバッテリーの健全性をチェックしていきます。診断の結果、特に問題ありませんでした。バッテリーの寿命は、使用状況によりますが新品に交換後3〜5年となります。 インテークホースの点検を行いました。インテークホースは経年劣化で蛇腹部分に亀裂が入ると、そこからエアフィルターを通さない空気を吸ってしまいエンジン不調に繋がる可能性があります。定期的な点検をおススメします。 エアフィルターの点検を行います。全体的に汚れていましたので交換をおススメさせていただきました。汚れで目詰まりを起こすと燃費悪化やエンジン本来の性能を発揮できなくなります。定期的にケースを開けて目視で確認してみましょう。 次に冷却系廻りを点検していきます。ホースに漏れはありませんでした。経年劣化していくと亀裂が入りそこから冷却水が漏れてしまいエンジンがオーバーヒートを起こす可能性があります。定期的な点検をおススメいたします。 ラジエーターコア周辺も亀裂やクーラント漏れはありませんでした。 続いてプラグの点検を行いました。汚れが目立ち始めていますが、4本とも特に問題ありませんでした。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンが掛かりづらくなったり、走行中に失火が起こり故障の原因となります。エンジンが掛かりづらくなるなどの症状が出た場合は当店にご相談ください。 続いて補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを点検していきます。問題ありませんでした。ベルトが切れてしまうとバッテリー充電が出来なくなり最悪エンジンが停止する恐れがあります。定期的な点検をおススメいたします。 VTECの切り替えに必要不可欠なスプールバルブのオイル漏れがないかを確認しましたが、問題ありませんでした。ここは、高い油圧がかかるのでオイル滲み・漏れが起こりやすい箇所です。目視で簡単にチェックできますので、定期的に見てみることをおススメします。もし滲みが見られましたら、当店にお気軽にご相談ください。 続いてリフトアップして足廻りをチェックしていきます。まず最初にタイヤを縦横に揺らしてハブベアリングとボールジョイントのガタがないかチェックを行います。特に問題ありませんでした。走行中に異音やハンドルのガタつきなどを感じた場合は当店へお早めにご相談下さい。下廻りをチェックしていきます。特に目立つようなキズやサビもなくきれいな状態でした。 ミッション周辺も特に問題ありませんでした。 ブレーキ廻りの点検をしていきます。まずブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンを確認していきます。リアキャリパーが固着していましたので後ほど交換させていただきました。 キャリパーシールが劣化することでピストン内に水分が侵入することでサビが発生します。それをそのまま放置しているとキャリパーの動きを阻害されてしまい、ブレーキの引きずり症状や固着を引き起こしてしまう可能性があります。 ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント9mm・リア8mmでした。まだしばらくは交換しなくても大丈夫ですね。 足廻りのブッシュ・ブーツをチェックしていきます。ブッシュ・ブーツにヒビが入ってしまいそのままにしておくと、そこからグリスが漏れ出したり、異物が侵入して足廻りの機能に支障をきたすだけではなく、車検を通過できなくなってしまいます。またそれ以外にもダンパーのオイル漏れがないかを点検していきます。 足回りはブリッツのDAMPER ZZ-Rが装着されています。 ブーツをチェックしたところ、フロントはアッパーアーム&ロアアーム、スタビリンク。リアはロアアームのブッシュにヒビ割れが確認できました。フロントのアッパーアーム&ロアアームのブーツは後ほど交換させていただきました。
S2000(AP1)の油脂類交換
HMR HONDAでは納車前点検でエンジンオイルやオイルフィルター、ブレーキフルード、ミッションオイル、デフオイルを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずはエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジン不調の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。
リアデフオイルも抜いていきます。 クーラント液を抜いていきます。 当店ではエンジンオイルはWAKO’SプロステージS 100%化学合成油 10W-40を使用しています。デフオイルはWAKO’SのDF-90を入れていきます。 ラジエタークーラント液も入れていきます。 サンフレアの有効期限が切れていたので交換しました。サンフレアは有効期限が切れていても車載されていれば車検は問題ありません。但しいざとなった時に使えるとは限りませんので、HMRでは有効期限が切れた物は交換させていただいております。
S2000(AP1)の部品交換作業
まずフロントのアッパーアーム&ロアアームのブーツを交換していきます。 次に固着してしまったリアブレーキキャリパーのオーバーホールを行っていきます。治具でピストン、シールを分解していきます。物凄いサビです。これでは固着も納得です。しっかり内部を清掃してから新しいパーツを組み込んでいきます。 新しいピストンとシールと比較するとその状態がよりハッキリとわかると思います。 キャリパーを支えるスライドピンも新しいものに交換していきます。最後にブレーキフルードを入れていきます。フルードはDOT4を使用しています。交換タイミングは車検毎をおススメしております。
S2000(AP1)のソフトトップ交換作業
写真でわかるようにソフトトップに破れがあります。劣化が進んでいくと穴や破れなどで雨漏りが起こってしまいます。 幌を外していきます。クルマにキズが付かないように丁寧に外していきます。 無事に取り外すことができて骨組みだけになりました。幌に張りを持たせるストラップを交換していきます。写真下が今まで装着されてたものですが、伸び切ってるだけでなく破れてしまっていますね。 ストラップを装着しましたら新しい幌を装着していきます。 装着したら、完全にソフトトップを閉めて浸水がないか確認します。
写真にはありませんがワイパーラバー・キーレスバッテリーの交換を行いました。以上で作業は終了です。S様、この度はS2000(AP1)ご契約ありがとうございました。ホンダが誇るVTEC FRスポーツカーのドライブを楽しんでください!
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