HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)の栗原です。今回は社外マフラー&ZERO1000カーボンチャンバーを装着したシビックタイプR(EK9)の納車前点検整備を行いました。整備の担当メカニックはムラマツとなります。
シビックタイプR(EK9)納車前点検
まず最初にエンジンルームからチェックしていきます。バッテリーテスターでバッテリーの健全性を点検していきます。テスターは要注意と表示されましたので充電を行いました。バッテリーの交換時期は使用状況によりますが3〜5年のサイクルで交換することをおススメいたします。また寒い時期になるとバッテリー上がりが多くなります。少しでもマメにエンジンを掛けて充電したり、カー用品店などで購入できる充電器を用意しておくといいでしょう。 続いてエアフィルターの点検していきます。インテークパイプとともにZERO1000カーボンチャンバーに交換されていました。汚れで目詰まりを起こしてしまうとエンジン本来の性能が発揮できなくなります。定期的な点検と汚れが目立ち始めて来たらお早めの交換をおススメします。 続いてプラグの点検を行いました。高寿命なイリジウムプラグに交換されていました。4本とも特に問題ありませんでした。先端の部分がひどく汚れてしまうとエンジンが掛かりづらくなったり、走行中に失火が起こり故障の原因となります。エンジンが掛かりづらくなるなどの症状が出た場合は当店にご相談ください。 リフトアップして足廻りをチェックしていきます。最初にハブベアリングとボールジョイントのガタが無いかチェックを行います。走行中に異音やハンドルのガタつきなどを感じた場合は当店へお早めにご相談下さい。ガタはありませんでしたが、ややハンドルセンターの位置が左にずれていました。アライメントの修正をしていきます。 次に下廻りをチェックしていきます。キズや錆も少なく問題ありませんでした。 ブレーキ廻りの点検をしていきます。ブレーキキャリパーシールの状態やキャリパーピストンの動きに問題ありませんでした。シールが劣化するとピストンに水が進入して錆びついてきてブレーキの引きずり症状に繋がる可能性があります。定期的な点検をおススメします。 ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント9mm・リア3mmでした。フロントは大丈夫ですが、リアはそろそろ交換時期が近いですのでお早めの交換をおススメします。 足廻りのブッシュ・ブーツをチェックしていきます。ブッシュ・ブーツにヒビが入ってしまいそのままにしておくと、そこからグリスが漏れ出したり、異物が侵入して足廻りの機能に支障をきたすだけではなく、車検を通過できなくなってしまいます。今回は左右前後のスタビリンクライザーリンクのブーツが切れていたので後ほど交換させていただきました。 その他にもリアロアアームブッシュ、トレーリングアームブッシュ、エンジンミッションマウントにヒビ割れが確認できました。これらはすぐの交換は必要ありませんが、お早めの交換をおススメさせていただきました。
シビックタイプR(EK9)の油脂類交換
HMR HONDAでは納車前点検でエンジンオイルやブレーキフルード、ミッションオイル、ラジエタークーラントを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車してすぐのドライブも安心して楽しめますね。まずエンジンオイルから抜いていきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却を行います。定期的な点検を行わず走り続けるとエンジンパワー低下、燃費悪化の原因となります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。ミッションオイルも抜いていきます。ミッションオイルが劣化していくとギアの入りが悪くなったり、最悪ミッションのギアを痛めてしまいミッションブローに繋がりますので定期的な交換をおススメいたします。 エンジンの冷却に必要不可欠なクーラント液も交換していきます。 交換するミッションオイルはホンダ純正のMTF-3を使用しています。 エンジンオイルはWAKO’SプロステージS 100%化学合成油 10W-40を使用しています。 次にブレーキフルードを交換しました。フルードはDOT4を使用しています。 ブレーキホースをゼロファイターのブレーキホース交換していきます。ブレーキホースは劣化すると踏み込みからの圧力で破裂し、ブレーキが効かなくなってしまいます。今回は予備検査時に劣化のため、ブレーキホースの鉸めからフルードが漏れてしまい交換となりました。タイヤ溝の残量をチェックしました。フロントは4mm・リアは3mmと向こう1年以内でのタイヤ交換をおススメさせていただきました。サンフレアの有効期限が切れていたので交換しました。サンフレアは有効期限が切れていても車載されていれば車検は問題ありません。但しいざとなった時に使えるとは限りませんので、HMRでは有効期限が切れた物は交換させていただいております。
シビックタイプR(EK9)の部品交換作業
灯火類のチェックの際に左のブレーキランプの不点灯が確認されましたので新しいバルブに交換していきます。 ナンバー灯も切れていましたので交換させていただきました。 吹き残しがあったワイパーゴムも交換していきます。 次に切れてしまったスタビライザーリンクの交換を行っていきます。写真下が今まで装着されていたものです。 リアのスタビライザーリンクも交換していきます。 点検中にアイドリング不調を起こしたため、ディストリビュータとプラグコードを交換していきます。劣化・故障すると、エンジンの始動性が悪くなったり、走行中にエンジン停止の恐れがあります。 その他、写真を取り忘れてしまいましたが、室内灯の接触不良の修復、ホーン動作不良の修復を行いました。EK9は、発売終了してからかなりの年数が経過しているので各部の劣化や突然の故障、そして対応できるパーツの入手性が著しく悪くなってきています。早めの点検・交換を決断していくことが長く調子よく乗り続けていくコツです。 以上で作業は終了です。N様、この度はシビックタイプRご契約いただきありがとうございました。貴重なEK9を長く大事にお乗りになってください。
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