HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)スタッフのモリヤマです。今回はご納車前のS2000 TYPE-Sの大改装第三弾としてブレーキ、ハブ周りのリフレッシュ&パーツ取付を行います。今回の目玉は何といってもKWM(極み)ブレーキインチアップキット!S2000専用設計で手軽にブレーキをインチアップできるブレーキローターとブラケットのセットです。HMRでも初めて装着するパーツです♪他にもハブベアリング交換やヘッドライトの交換などリフレッシュもいよいよ大詰めです♪作業はメカニックのムラマツです。
S2000 TYPE-S ブレーキキャリパーオーバーホール
まずはブレーキキャリパーのオーバーホールから行います。ブレーキキャリパー、ブレーキブラケット、ブレーキローター、さらにブレーキホースも取り外します。今回はブレーキインチアップキットを装着するので、純正のブレーキブラケットとはここでお別れです。キャリパーはこのまま再使用するので、キャリパーシールとピストンを交換してリフレッシュします。固着の症状は出ていませんが、錆が出始めてますね。ピストンの錆はピストンブーツの破けや古くなって水分を含んでしまったブレーキフルードなどが原因で発生します。このまま放置してしまうとピストンが固着して動かなかくなってしまいます・・・そうなる前に早めのオーバーホールをしたいですね。キャリパーにも錆が出ていますね。錆が出ている部分がピストンの錆と一体化して固着してしまいます。今回はピストンブーツやシールの他にブレーキピストンも新品に交換します♪キャリパーをクリーニングして新しいピストンシール・キャリパーピストンを組み付けます。リアのブレーキキャリパーも同じようにオーバーホールします。リアブレーキのピストンはきれいな状態ですね。こちらもフロントと同じくキャリパーの錆を落としてキレイにクリーニングします。ブレーキキャリパーのオーバーホールが終わったら、キャリパーボディもクリーニングして塗装の準備です♪今回はオーナー様より車体全体の雰囲気からキャリパーもダーク系のカラーで防錆塗装してほしいとご依頼頂きました。キャリパー本体とKWMのキャリパーブラケットを塗装していきます。カラーはオーナー様ご希望のチタンカラーで塗装しました。本来はガンメタがご希望でしたが専用カラーの手配が出来ずチタンカラーとなりましたが、なかなかいい感じに仕上がりました♪ブラケットにはKWMの刻印が入っています。見た目は純正となんら変わりませんね。防錆塗装が乾くまで次の作業を進めていきましょう。
S2000 TYPE-Sブレーキマスター交換
ブレーキ周りのオーバーホール続いてはブレーキマスターの交換です。こちらは交換目安となる漏れはありませんが、今回はフルリフレッシュということで新品へ交換します!ブレーキフルードの漏れは出ていませんが、年数相当の劣化はしていますね。マスターバックにはフルードの滲みで塗装がうっすら浮いています。こちらはクリーニングして再塗装しておきます。プラ部分も褪せていない新品のブレーキマスターです。最近、S2000ではブレーキの警告灯が点灯してしまうトラブルが見受けられますが大半がリザーブタンク内にあるフロートセンサーが原因です。警告灯が点灯している人はとりあえずリザーブタンクを覗いてみて下さいね。こういった部分がキレイになると、途端に車が若返った雰囲気になります!
S2000 TYPE-S ハブベアリング交換
ブレーキ回りを組み付ける前に足回りのリフレッシュの続きとして、ハブベアリング一式を交換します。ナックル一式を外していきます。まずはフロント側を外します。ロアジョイントブーツにひび割れが発生していますね。今回こちらはジョイントごと交換してしまいます。続いてリアのナックル一式も外します。ジョイント部は特殊工具を使用して外します。残ったアーム類も、今回のリフレッシュで交換します。ハブベアリング、ロアアームジョイント、ハブを新品に交換します。ナックルからハブベアリングを外します。ハブベアリングはナックルに圧入されているため、油圧プレスで慎重に外していきます。大きな力を掛けられるとても頼りになる工具ですが、使い方を間違えると部品ごと破壊する扱いの難しい工具です。ナックルからハブ、ハブベアリングが外れました。ハブベアリングもガタは出ていませんが、だいぶお疲れ気味のようですね。中のグリスは真っ黒になっています。新しいハブ、ハブベアリングを圧入していきます。新品は輝きが違いますね♪ハブベアリングを油圧プレスにかける前に、必ずABSのセンサーリングを外しましょう。この歯車のようになっている部分が重要です。傷つけないように取り外します。油圧プレスでどんどん打ち抜いていきます!これで四輪すべてのハブ一式が打ち終わりました♪新しいサスペンションアームと一緒に組付けていきます。今回はブレーキインチアップキット取付にあたって、ブレーキのバックプレートを撤去しています。そのためブーツへの熱害防止として耐熱テープを巻き付けてあります。ブレーキローターは非常に高温になるためこういった対策は重要ですね。
S2000 TYPE-S KWMブレーキインチアップキット装着
いよいよ今回の目玉、KWMのブレーキインチアップキットの取付です。合わせてブレーキパッドはアクレのスーパーファイターに交換します。ブレーキローターにもスリットの他にKWMの刻印が入っています。スリット自体も変わったデザインですね。ブレーキホースもアクレのメッシュタイプに交換します。ブレーキローターのインチアップはフロント、リア共に320㎜となります。フロントは純正ローターが300㎜の為、比べてみると大きな差は感じられませんが、リアは純正が282㎜の為、かなり大きく感じられます。+38㎜ローターが大きくなります。スポーツ走行時リアをしっかり効かせるブレーキが期待できますね。まずはブレーキホースを交換します。そしてブレーキロータ、ブレーキブラケット、ブレーキキャリパーを取り付けます。取付は専用設計の為、かなりスムーズに取り付けられます!一部バックプレートと干渉する場所があるため、バックプレートを装着する場合は加工が必要です。これでブレーキ周りも一新されました!ガンメタのディスクにチタンカラーのキャリパーがマッチしていますね。今回は装着後にスポーツ走行を行っていないのでフィーリングは残念ながらわかりませんが、ブレーキを強化したいけどスペックや予算的にもBIGキャリパーキットまではいらいないかなぁ・・・という方にはローコストで制動力アップが期待出来オススメです。ブレーキパッドもBIGキャリパーより安価、オーバーホールも純正パーツで行えるのでありがたいです。また、BIGキャリパー装着時のホイールマッチングの悩みがないのもイイですね。
S2000 TYPE-S ヘッドライト交換
リフレッシュの最後はくすんでいるヘッドライトを交換します。ヘッドライトは樹脂製の為、年数が経つとどうしてもくすんでしまいますね。まずはフロントバンパーを外します。こちらの新品ヘッドライトに交換です。輝きが違いますね♪部品を移植して、いよいよ取付です。左右の差は一目瞭然!とてもキレイです!ヘッドライトが新しくなるだけでとても若返りますね♪以上ですべての作業は終了です。大切に乗って下さいね♪K様ご依頼ありがとうございました!
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