HMRメカニックのムラマツです。今回は栃木県よりEK9シビックタイプRの足回り、ブレーキ等のリフレッシュ依頼を頂きましたのでその様子を紹介いたします。走行距離が15万キロを超えゆくゆくはエンジン、ミッションを含め車両全体のリフレッシュをされたいとの事で、今回はその第一弾になります。整備前に一度ご来店頂き現車を確認の上整備箇所を決定させて頂きました。
EK9シビックタイプR ブレーキ関連のリフレッシュ
まずは、ブレーキ関連のリフレッシュです。今回はマスターシリンダーは新品交換、各ブレーキは分解してオーバーホールを行っていきます。
ブレーキパイプ、フロートセンサーの配線、取り付けナットを外すとマスターシリンダーが外れてきます。もちろんパイプを外すとブレーキフルードが漏れてきますのでウエスでしっかりカバーしてから外します。 外したマスターシリンダーです。致命的な漏れはなさそうですね。 が、しかし!マスターバック側には錆が・・・フルードの滲みやパッキン劣化による水の侵入の可能性がありますね。塗装面をスクレーパーで削っていくと下部の方まで浸食されていました。 そのまま戻すわけにはいきません。錆を徹底的におとして、塗装をしました。ツヤツヤになりまるで新品ですね!新品のマスターシリンダーを組み付けていきます。リザーブタンク内のフロートセンサーも新品になりますので、接触不良による警告灯の誤点灯も防げます。 ブレーキパイプ配線を繋げてマスターシリンダーは終了です。タンクが真っ白で気持ちが良いですね! 続いて各キャリパーのオーバーホールを行っていきます。 前後のブレーキキャリパーを取り外しました。キャリパー、ローターともに年式相応の汚れや錆が発生していますね。 キャリパーピストンを抜いていきます。事前のチェックで固着している感じはなかったのでエアの圧力でピストンを押し出します。 リアキャリパーはホンダ特有のパーキングブレーキ付きキャリパーです。ピストンを左に回して外していきます。外したピストン、シール、ダストブーツです。ピストンは錆もなく再使用しても問題なさそうなくらい綺麗です。定期的にメンテナンスされていたのかもしれませんね。ちなみに皆さんブレーキフルードは定期的に交換していますか?ブレーキフルードには吸湿性があります。なので定期的に交換していないとフルード内に少しずつ混ざっていった水分がキャリパーの内部を腐食させます。そうなると、ピストンが固着しブレーキの引きずりが発生、、、最悪の場合は火災になる恐れもあります。また、熱害によりハブベアリングを痛めたりと良いことはありませんので、早め早めの交換をお勧めします。 こちらはリアのピストンです。うっすら錆の痕跡があります。ちょうどオーバーホールのタイミングですね。今回は、オーバーホールに追加してキャリパーの防錆塗装のご依頼も頂きましたので、各パーツを分解、洗浄を行いました。 耐熱シルバーで塗装しました。新品同様、、、それ以上の輝きになりました!塗装が乾燥したら新品のピストン、シール類を組み付けていきます。純正のシールキットには各部のオーバーホールに必要な部品から専用のグリスまですべてセットになっていてとても便利です。 各部の組み付けが終了したら車体に組み付けていきます。今回はオーバーホールだけでなくブレーキパッド、ディスク、ブレーキラインまで全て新品交換のご依頼を頂きました。走行シチュエーションなどを相談の上ブレーキパッドはアクレさんのストリートファイター、ブレーキラインも同じくアクレさんのメッシュホース。ブレーキディスクはDIXELのPDタイプをチョイスしました。組み付けが完了しました。とてもフレッシュな感じがしますね!まるで新車のようです。組み付けが終わったらフルードの注入、エア抜き、走行テストを行ってブレーキ回りのリフレッシュは終了です。 次回のブログでは、足回りリフレッシュ編を紹介致します。
EK9 シビックタイプR ブレーキリフレッシュの費用
今回のブレーキリフレッシュに掛かった費用です。※2019年8月現在
■キャリパーオーバーホールキット・キャリパーピストン・マスターシリンダー ¥42,805
■ブレーキライン(アクレ) ¥27,500
■ブレーキパッド(アクレ) ¥12,000
■ブレーキディスク(DIXEL) ¥36,000
■油脂類+工賃 ¥46,500
■合計 ¥164,805 (税抜き)
使用する部品はご希望に合わせて変更も出来ますので、気になった方は是非一度ご相談下さいませ。
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