GC8の純正キャリパーを使ってリーズナブルに4POT化!BRZ(ZC6)のキャリパー交換とLiFePO4(リフェ)バッテリー交換を行いました
8&B HMR(エイトアンドビーエイチエムアール)の栗原です。今回は、スバルのFRスポーツカー・BRZ(ZC6)に初代インプレッサ(GC系)に装着されている純正4POTキャリパーの取付とLiFePO4(リフェ)バッテリーの交換作業を承りました。
BRZ(ZC6)の4POTキャリパー交換作業
トヨタとの共同開発で誕生した新世代のFRスポーツカー・86/BRZ。装着されている純正ブレーキキャリパーは「片押し2POT」。もちろん、メーカーが長い時間をかけて様々な検討・テストを重ねた中での設定なのでブレーキ性能としては全く問題ありません。制動力というのは、キャリパーが押すブレーキパッドとそのパッドが回転を抑えるブレーキローターそしてタイヤのグリップ力になります。タイヤのグリップ力を上回る制動力は、ロックするかABSが介入するのでポッド数を増やしたところであまり効果はありません。むやみにの大きなキャリパー・ローターなどに交換してしまうことでバネ下重量が増えてしまい、乗り心地やハンドリング性能に悪影響が出てしまいます。
では4POT化のメリットとは?ブレーキングのコントロール性能の向上、ブレーキの冷却性能(パッドを押し込むポッド1つあたりの面積の減少によって)の向上が見込めます。それと「ホイールスポークの隙間から見えるブレーキキャリパーのカッコよさ」が良くなります。人間に例えると足元。どんなにかっこいい服を着てても足元がだらしないとダメですよね。クルマも同じです。タイヤ・ホイール、キャリパーがカッコよくまとまっているとクルマ全体がビシッとしてよりカッコよく見えます。
ホイールは、人気のOZレーシングのレッジェーラHLT。純正キャリパーだとホイールのカッコよさが今ひとつ引き立たないですね。
社外品の4POTブレーキキットとなると数十万円と高額だったりするのでなかなか手が出ません。またディスク交換やホイールとのマッチングもあるのでハードルは決して低くはありません。
そこでリーズナブルに4POT化する方法として、オークションサイト等で流通している初代インプレッサ等に使用されていた純正キャリパーを流用する方法があります。オークションサイトだと状態によって前後はしますが、2〜3万円で入手できます。
こちらが今回装着する4POTキャリパーです。ピストンの状態も問題なくそのまま装着できそうです。 同時にブレーキパッドを、APPというメーカーが展開するブレーキパッドブランド「SFIDA」のカーボンメタルパッド・KG-1115に交換します。街乗りからサーキット走行まで幅広く対応する製品です。鳴き止めのブレーキシムはDIXCEL製になります。まず純正のブレーキキャリパーを取り外していきます。 交換するキャリパーを装着してきちんと適正なクリアランスが取れているか確認をした上で各部品を組み込んでいきます。
「SUBARU」と刻まれているキャリパーカッコいいですね!ホイールを装着してしまうと見にくいですが、青いブレーキパッドもオシャレです。
ホイールを装着する前にしっかりブレーキフルードの交換、エア抜きを行っていきます。
どうでしょうか?ホイールも引き立ってスポーティーさが増していますね。
BRZ(ZC6)のバッテリー交換作業
殆どのクルマに装着されているバッテリーは、電解液と極板が封入されておりかなりの重量です。写真に写っている元々装着されていた80D23Rというバッテリーは15kg以上あります。ただでさえエンジンなど重量物が集中するフロント。もしバッテリーが大幅に軽量化されたら、それだけでも軽快感が出そうですよね。 今回、お客様のお持込で交換するバッテリーは、アメリカ・SHORAI社が開発販売する次世代のバッテリー「LiFePO4(リフェ)」バッテリーです。メーカーによると、スマートフォンやノートパソコン、電気自動車などに使われているLiPo(リチウムポリマー)バッテリーと比べて、劣化や衝撃による破損で引き起こされる発火や爆発の原因となるガスを発生しない安全性を有しています。また従来のバッテリーにより自然放電量が1/7と少なく耐久性も高いそうです。 そして最大の利点が、このコンパクト・軽量ですね。今回装着する「LFX14A1-BS12」は1.27kg!約14kgの軽量化になります。クルマで14kg軽量化するのはなかなかおいそれとできません。 装着してみるとそのコンパクトさが際立ちますね。 「えっ?バッテリーついてるの?」と思ってしまう人もいるかもしれませんね。
作業は以上となります。A様、この度は作業のご依頼ありがとうございました。また何かございましたらお気軽にご相談ください。
今回の作業費用ですが、ブレーキキャリパー、バッテリーはお客様のお持込でした。
ブレーキホースパッキン:400円
ブレーキフルード(DOT4):1,000円
ブレーキ交換作業工賃:18,000円
バッテリー交換作業工賃:1,800円
合計税込で23,320円となりました。