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86BRZ(ZN6・ZC6前期モデル)中古車購入時の注意点を解説!

86BRZ(ZN6・ZC6)中古車購入時の注意点を解説します。トヨタとスバルの共同開発で誕生した新世代のFRスポーツカーとして2012年に発売したトヨタ86(ZN6)/スバルBRZ(ZC6)。つまり前期モデルは、10年落ちのクルマということで、中古車市場でも10万km近く走っている車体も増えてきています。これからスポーツカーを購入を検討しているのであれば、今狙い目です。
ですが、購入時にチェックしておいた方がいいポイントはいくつかあるのでご紹介します!86(ZN6)一般整備作業

86BRZ(ZN6・ZC6前期モデル)中古車購入時の注意点を解説

まずはエンジンルーム周りです。

まず最初に、同ブログの納車前点検整備でも毎回紹介しているスパークプラグとイグニッションコイル。BRZ ハイスパークイグニッションコイル交換こちらの劣化によるパワーダウンの症状があります。そのクルマ個々での使用状況によりますが、早いと7万km、平均的には10万km前後でこの症状が発生します。とはいっても体感的には、日常走行レベルではほとんどわからないです。ですが、そのまま放置して乗り続けていくとどんどん症状が表面化してきて吹け上りが悪くなったり、エンジンがばらつくなどのリスクが高くなってきてしまいます。交換することでパワーも元に戻り症状が解消されます。86/BRZの前期モデルは、既に10年選手なので、それらしき症状が出てなくても購入時にスパークプラグとイグニッションコイルを同時交換することをおススメします。

気になる交換費用ですが、プラグ(4本)が1万円前後、イグニッションコイル(4本)4万円前後、工賃は1.5-2万円ぐらいになります。

86/BRZのエンジンルーム周りでもう一つ注意が必要なのが、シリンダーにガソリンを噴出する直噴インジェクターです。こちらが経年劣化などの原因から作動不良を起こす可能性があります。つまり正常にエンジンにガソリンが送れなくなってしまっています。主な症状は「エンジンのバラつき」、「アクセル踏んでも加速しない」があります。先に紹介したイグニッションコイル不良と似たような症状です。症状がひどくなるとエンジンチェックランプが点灯してしまい走行ができなくなってしまう恐れもあります。また86/BRZに搭載されているエンジンは水平対向エンジンです。90年代あたりだとドロドロ音が特徴の一つでしたが、現在のエンジンではその音はしません。にもかかわらずその音がしているのは、シリンダーに燃料が噴射されずに一気筒死んでる状態になってる可能性があります。距離や年式的に注意が必要なパーツです。先に紹介したスパークプラグとイグニッションコイルと同時に交換してしまうのもいいと思います。
またこれはレアケースですが、前オーナーがサーキット走行など高負荷走行メインで使用していた場合にインジェクターシールが劣化している場合があります。その状態で負荷がかかるとシールが弾け飛んでガソリンが吹き出すことが稀にあります。シール単体で純正品や強化品がありますので気になった場合はお気軽にお問合せください。

次に補機ベルト、発電機を回す補機ベルトの張りを出すテンショナーが劣化することでカタカタと異音を出すことがあります。 このあたりの部品はそれぞれ種類があったり取付自体が難しいので安易にDIYをせずに専門店に任せましょう。

次に注意が必要なポイントは、ヘッドカバーのパッキン。この部分が劣化するとエンジン下部にオイル滲みが出やすくなります。水平対向エンジンということで元々オイル漏れが発生しやすいので注意しましょう。

それ以外ですと、オイルフィルターにサンドイッチブロックを装着している場合は、そこのパッキン部からオイル漏れが起こったりします。

下回りは、10万km超えたあたりの個体で注意したいのはフロントロアアームとナックルを接続しているジョイントブーツがヒビ割れが前期モデルでは多くなりつつあります。 しかし、このジョイントブーツは、メーカー純正品はありません。メーカーはロアアームと同時交換となっているのでそれなりに高額です。ですが、社外品のブーツがございますのでそちらでの交換をご検討いただければと思います。

次にトランスミッションのプロペラシャフトとのジョイント部のオイルシールが痛むとオイルが滲んだりします。同様な症状がリアデフのプロペラシャフトとのジョイント、左右のドライブシャフトとのジョイント部にも発生します。特に左リアのジョイントはすぐ横をマフラーが通ってるのでオイル漏れからの火災の恐れもあるので早めの交換、できれば納車時にリフレッシュすることをおススメします。 同時にドライブシャフトのグリスも劣化していきます。特に左リアは、マフラーの熱でより劣化が進みやすく、ブーツが破れてしまいドライブシャフトが破損する恐れがあります。中古車購入時には要チェックですね。

次にリアデフのマウントブッシュも注意ポイントの一つです。特に正面右側のブッシュは内部にオイルが入ってる液封式で、周りのゴムが劣化するとオイル漏れが起こります。(※画像はデフマウントカラーが装着されています)

10万km超えた車体を購入するのであれば下回りの部品は劣化しているものだと考えて、可能な範囲での同時交換をご検討ください。

ここで専門店8&B HMRならではのおススメ情報として、ドライブシャフトの交換は純正品、あるいは社外強化品よりもBRZの限定車tSのドライブシャフトをおススメします。純正品あつかいで標準モデルよりも太く、しかもそのまま装着可能です。(要公認取得)

次に内外装です。まず内装から。前期モデルGTグレード以降でのよくある注意ポイントは、ルームミラーの劣化です。上記のグレード以降はフレームレスデザインを採用していますが、熱や紫外線による劣化でフチが白くなって「割れちゃったのかな?」という感じになってしまいます。

次にミラーつながりでサイドミラーの折りたたみ、角度調整機能。サイドミラー内部のモーター、または歯車が壊れてしまい、動作しなくなってしまってることがあります。購入時は、きちんと動作するかボタンを押して確認しましょう。

内装の部品ではないのですが、運転しててミッションあたりから異音が聞こえたら、クラッチのレリーズベアリングの劣化が始まっています。クラッチディスクの残量が十分に残っているのもかかわらずしっかり切れない症状が発生します。クラッチディスクが偏摩耗する可能性もありますので、異音が聞こえたらレリーズと一緒にクラッチも交換することをおススメします。ミッションそのものについてですが、86/BRZのミッションは元々渋く、ミッションオイルが温まっていないとシフト操作時に「ガリッ」となります。中古車を見に行った際はミッションオイルが温まっていない状態でシフト操作したりするので、ある程度渋いというのは仕方ないと思っておいた方がいいです。もし試乗することができて、走行中にミッションから甲高い音が鳴るようであれば、それはミッションが劣化している可能性があります。ただ、サーキット用で内装を軽量化している車両は、ミッションから発生する音の消音材を撤去していることがあり、それによって音が聞こえる場合もあります。当社のBRZデモカーはそんな感じでもうギアの音がうるさいうるさい(笑)

内装に戻りますが、純正シート・ステアリング、シフター、ツートンカラーになっていると汚れが目立ちやすいです。これらの汚れは100円ショップなどで販売されているメラニンスポンジである程度は落とすことは可能です。やりすぎると元の色が落ちてしまうので注意が必要です。

シートの擦れも前期モデルだとかなり多く、気になる場合はシート交換を検討してみましょう。もし擦れが少ないのであれば、これ以上擦れないように乗り降りするさいにシートを必ず一番後ろまで下げることを意識しましょう。そうすることで無理のない姿勢で乗り降りできるのでシートの擦れを抑えられます。

次に外装ですが、初期型はテールレンズパッキンが弱いのでそこから水がトランク内に侵入してスペアタイヤあたりに水が溜まって錆といった腐食が発生します。さらにレアケースですが、テールレンズ内に水が溜まってしまう場合もあります。この場合は、取り外して乾燥させた上でパッキンを交換するか、テールレンズ自体を交換する必要があります。

次はフロントバンパーです。86/BRZのフロントバンパーは、ズレやすく左右の取付部が開いていきます。特に社外のフロントリップスポイラーを装着していると空力でどんどん引っ張られて開いてしまいます。

またフロントバンパーに付いているサイドマーカーが内側のツメが壊れてしまい取れかかってる車体もあります。軽く触ってみてグラグラな感じだったら交換が必要です。

あとはフロントライト各種のくすみもポイントですが、これらに関しては当店で提供しているKeePerヘッドライトコーティングで落とすことが可能です。86(ZN6)キーパーコーティング

以上で「86BRZ(ZN6・ZC6前期モデル)中古車購入時の注意点」の解説になります。新型GR86が発売されたのもあり、初代の前期モデルが入手しやすくなってきた反面、今回紹介したようなトラブルが潜んでいる可能性があります。しかし、日々のドライブからサーキットといったスポーツ走行まで楽しめるお手頃なFRスポーツカーであることは間違いなく、カスタマイズパーツも豊富なので自分好みの1台を仕上げるのに最適な1台といえます。もし86/BRZのご購入をご検討されていましたら、ぜひ当店8&R HMRにお問合せください。専門知識をもったスタッフとメカニックで86/BRZカーライフを支えていきます。

最後に今回の記事の元となったHMR公式Youtubeチャンネルの動画をご紹介しますのでぜひご覧ください。