デモカーBRZ(ZC6)にオートファクトリー強化インジェクターシールを取付
8&B HMR(エイトアンドビーエイチエムアール)メカニックのムラマツです。今回は8beat出場を目指しチューニング&パーツ交換を進めているデモカーBRZにオートファクトリーの直噴強化インジェクターシールを取付ました。サーキットなどスポーツ走行をしている86・BRZでは、インジェクターシールの破損によるトラブルが発生する事があります。デモカーでは先日の鈴鹿サーキット走行でもトラブルはなかったのですが、今後のレース参戦やスポーツ走行の為に強化品に交換しておくことにしました。
BRZ(ZC6)直噴インジェクターの取り外し
早速インジェクター本体の取り外しを進めていきます。といってもエンジンルームを見てもインジェクター本体が見えません、、、ポート噴射用のインジェクターはインマニの横に見えてますが、直噴インジェクターはインマニの真下に位置している為、インマニを取り外していきます。インジェクターの取り外しには、燃料系の配管の取り外しが必須です。当然火気厳禁です!!!各配管には燃料に圧力がかかったまま残っているので、燃料ポンプを止めてエンジンをかけて燃料の圧力を抜いておきます。そうしないと配管を外した瞬間にガソリンが噴出します!! 右バンク側も取り外しを進めていきます。右バンク側はインジェクターのコントロールユニットを外すとポート噴射用のインジェクターが見えてきます。今回インジェクターのコントロールユニット周辺を外したついでサウンドクリエーターも撤去しておきました。スポーツ走行には必要ないですからね~ インマニを外す為にエアクリーナーボックスとスロットルボディも取り外します。 スロットルボディを外すと中が真っ黒に!!デモカーBRZは走行9万キロのアプラライドC型です。長年の汚れが溜まっていたみたいですね。見てしまったからには流石にそのまま戻せないので、後でクリーニングをします。スロットルボディを外して、残りの配管・配線を外すとようやくインマニ本体が外れます。 こんな感じでインマニが外れました。 インマニが外れるとFA20のエンジン本体が見えます。なかなか見れる光景ではないですね。意外と配線・配管がごちゃごちゃしてます(笑) こうやって見ると水平対向エンジンがエンジンルームの下部の方にあり、低重心になっているのがよくわかりますね。 そしていよいよ直噴インジェクターがお目見えです!吸気ポートの上部にあるのが直噴インジェクターです。ちなみにインテークポートの奥にはインテークバルブがチラっと見えてます。こちらもなかなか見える光景ではないですね。中の状態をチェックしたら異物が入らないようにテーピングしておきます。 インジェクター上部のデリバリーパイプを外して、インジェクターを引っこ抜きます。ようやく外れました! 直噴インジェクターは精密部品です。ぶつけたり落としたりしたら再使用厳禁ですので慎重な取り扱いが必要です。 インジェクター取付部分はキレイに清掃しておきます。異物が入るとトラブルの元です。
デモカーBRZ(ZC6)強化インジェクターシールへ交換
ここからが今回の作業のメインイベントですね。外した直噴インジェクターからノーマルのシールを外して、オートファクトリーの強化シールへと交換します。まずは、外す前の現状のチェックですね。 インジェクター先端はカーボンで汚れていますが、外した4本ともシール自体は亀裂も変形もなく良好な状態です。サーキット走行でハードに使われていると、シールが破損して無くなってしまう事もあるみたいですね。エンジンから異音がしたり、パワー不足を感じたら要チェックです。インジェクターからシールを外します。インジェクター本体に傷を付けないように慎重な作業が求められます! ノーマルのシールが外れたらインジェクター本体のカーボンや汚れを清掃して、強化シールを組付けていきます。大きさにするとやく5~6ミリの部品ですが、結構いいお値段がします、、、失敗は許されませんので慎重に組付けます。 そして、シールの組付けには専用工具、いわゆるSSTが必須です!これまたいいお値段がしますが、コレがないと組付けが出来ません!慎重に作業していた為、組付けの写真を撮り損ねてしまいました、、、いきなりですが、組付け終了です。シールの組付け状態もサービスマニュアルでしっかりと決められている為、1ミスが命取りになります。4本とも無事組付け出来ました。 デリバリーパイプ側のシールやパッキンも新品に交換します。 インジェクターとデリバリーパイプをドッキングして組付け終了です。
デモカーBRZ(ZC6)直噴インジェクターの組付け
インジェクターシールの交換が終わったら後は車体に戻すだけですね。外した時の逆の手順で組付けていきます。
燃料漏れはキケンなトラブルになってしまうので、各配管の接続をしっかりチェックしながら進めていきます。インマニもエンジンに戻していきます。 インジェクターシールを交換している間に、スロットルボディの洗浄をしておきました。スロットルバタフライ周辺の黒い部分はメーカーでコーティングしている部分なので、汚れと思って落としてはいけません。 各部の組付けをチェックして作業終了です。 見た目も性能も何も変化ありませんが、スポーツ走行時のトラブル防止の為には手を入れておきたいパーツですね。
デモカーBRZ(ZC6)BILLION TL70 でミッションオイル交換
鈴鹿サーキット走行時に走行の後半には、ミッションの熱ダレ?でギアが入りづらくなってしまいました。86・BRZはサーキット走行時にシフトフィールの悪化というのをよく聞きます。フィーリングが悪いまま走行を続けてしまうとミッションブローにも繋がります。今回はその対策でBILLIONから発売されている86&BRZ専用のトランスミッションオイル TL70 を使用してみる事になりました。 サクッと古いオイルを抜きます。鉄粉の混じりはなかったので、ミッションブローはまだ大丈夫そうです。 86・BRZ専用というだけあって、規定量の2.2リットルが入っています。DIYユーザーさんだとオイルが余らなくて嬉しいですね。 フィラーから注入して作業終了です。このオイルの謳い文句は、低温から高温まで、軽く、引っ掛かりのない「究極のシフトフィール」です。サーキット走行でのフィーリングが楽しみですね!デモカーBRZはこの後、オートファクトリーさんでのロールケージ取付と、ECUセットアップが待っています。作業後に富士スピードウェイでテスト走行といったスケジュールですので、結果はお楽しみにお待ちください!