エクシーガ(YA9)のタイミングべルト交換を行いました。
8&B HMR(エイトアンドビーエイチエムアール)の森山です。今回はエクシーガ(YA9)の納車前整備としてタイミングベルト、ウォーターポンプ、サーモスタットの交換を行いました。タイミングベルトのメーカー推奨交換時期は10万キロです。切れてしまうとエンジンが壊れてしまうため、交換時期が近づいて来たら交換したいベルトですね。画面中央の黒いカバーの中にタイミングベルトはあります。
エクシーガ(YA9)ラジエターファン、アッパーホース取り外し
まずは作業するスペースを確保するため、タイミングベルトカバーの前にあるラジエターファンとアッパーホースを交換します。次にラジエターファンを取り外します。ラジエターコアは潰れやすいので、慎重に抜き取ります。
エクシーガ(YA9)補機ベルト取り外し
続いてクランクシャフトプーリーを外すため補機ベルトを外していきます。オルタネータのベルトを緩めて外します。次にクランクシャフトプーリーに特殊工具をセッティングして取付ボルトを緩めます。特殊工具を使用して外します。取り付けボルトはかなりのトルクで締まっていて、2人掛りでやっとの思いで外れました・・・順番が逆になりましたが、ここでエアコンベルトを外します。このベルトにはテンショナーがないので一思いに切って取り外します。すべてのベルトが外れたら、クランクシャフトプーリーを外します。これでようやくタイミングベルトにたどり着けます。
エクシーガ(YA9)タイミングベルト取り外し
タイミングベルトのカバーを外していきます。カバーのボルトを外していきます。狭い場所での作業になるので、注意が必要ですね。カバーが外れると、ようやくタイミングベルトが出てきます。ベルトを外す前に、各プーリーの合わせマークを合わせます。これはエンジンの点火などのタイミングを合わせるためで、圧縮上死点で合わせるエンジンが一般的ですが、水平対向エンジンではピストンの中立位置に合わせます。さらに合わせマークまでクランクシャフトを回す時、そのままでは非常に重たいのでスパークプラグを外してあげると楽に回すことができます。合わせマークを合わせたら、テンショナープーリを外します。これでようやくタイミングベルトが外れます!ここまで長かった・・・ヒビや劣化の少ない状態ですが、こちらの車両は走行距離8万キロと交換時期が近づいているので交換します。予防整備は大事ですね。続いてサーモスタットを取り外します。サーモスタットが故障すると、エンジンがオーバーヒートやオーバークールしてしまうので、タイミング別と交換時には一緒に交換したい部品ですね。ウォーターポンプも漏れが出る前に交換します。ここが漏れると、ウォーターポンプを替えるためにここまでの工程を踏まなければならないため、工賃も高くなります。基本的にタイミングベルトの交換の際は、一緒に交換するのがベストですね!
エクシーガ(YA9)タイミングベルトの取付
まずは新品のウォーターポンプとサーモスタットを取り付けます。プーリーもすべて新品に交換です。オートテンショナーにはピンが付いていて、ピンを外すと中に油圧がかかり、タイミングベルトに適正なテンションがかかります。プーリーを取り付けてベルトを取り付けます。ベルトにはあらかじめ黄色の合わせマークがあるので、車体側の合わせマークに合わせて取り付けます。最後にベルトの取りまわしやコマずれを確認して、テンショナープーリーのピンを外してベルトを張ります。あとは逆の手順で元に戻していきます。ベルトカバーには取付のネジが2種類あるので、場所を間違えない様に取り付けます。特殊工具に再び活躍してもらいます。2人掛りでクランクシャフトプーリーを固定します。ちなみに特殊工具の事を現場ではSSTなんて言います。スペシャルサービスツールの頭文字です。超かっこいい。先ほど切断して外した補機ベルトには専用の治具が付属しており、そちらを使用してベルトを取り付けます。残りの補機ベルトも取り付けていきます。作業の終わりが見えてきました!ラジエターファン、アッパーホースを取り付けます。最後に冷却水を補充して、エア抜きをすれば作業は終了です。タイミングベルトは文字通り点火のタイミングや吸排気のバルブの開閉の時期を制御するエンジンの重要な部品です。ベルトが切れてしまうとエンジンが致命的なダメージを受けてしまうので、長く乗り続けたい、また中古車購入の際に交換時期が来ている場合は交換をおススメします。H様ご納車までもう少しです。お楽しみにお待ちください。