走行距離1.3万kmと低走行、モデリスタエアロ、純正ナビが装着された86(ZN6)の納車前点検整備を行いました
8&B HMR(エイトアンドビーエイチエムアール)の栗原です。今回は、走行距離1.3万kmと低走行、モデリスタエアロ、純正ナビが装着された86(ZN6)の納車前点検整備を行いました。こちらの車体はAT車ですが、86に搭載されているATはスポーツモードでマニュアル操作に切り替えるとシフトレスポンスもよくワインディングロードやサーキットでのスポーツ走行も十分に楽しめます。作業はメカニックのワタナベになります。
86(ZN6)の納車前点検
まず最初にエンジンルームをチェックしていきます。バッテリーの健全性をチェックしていきます。特に問題ありませんでした。バッテリーの交換時期は、使用状況にもよりますが3〜5年が目安とされています。バッテリーが劣化してしまうと正常に充電されなくなって、車全体の機能に支障をきたす恐れがあります。定期的な点検をおススメいたします。次にインテークパイプのチェックをしていきます。亀裂や破損などは無く良好な状態です。もし亀裂や破損が起きるとエアクリーナーを通さない空気がエンジンに送り込まれてしまいエンジン不調の原因となりますので、定期的な点検をおススメいたします。エアフィルターをチェックしていきます。全体的にうっすら黒く汚れがついているのが確認できましたが、まだ交換するほどではありませんでした。汚れがより目立ってくると吸気効率が下がり本来のエンジンパワーが発揮しづらくなったり燃費悪化に繋がってしまいますので、定期的にチェックしていただきたい箇所です。エンジン内部を冷却するクーラント液が通るラジエターホースに亀裂やクーラント漏れはありませんでした。経年劣化してくるとホースの柔軟性がなくなって亀裂などが発生してそこからクーラント漏れが発生する場合があります。定期的な点検をおススメいたします。続いて補機ベルトの状態およびオートテンショナーの異音やガタが無いかを見ていきます。こちらも特に問題ありませんでした。べルトが切れてしまうとエアコンが効かなくなるだけではなく、充電ができずにバッテリー切れを起こす恐れがあります。定期的な点検をおススメいたします。次にプラグのチェックを行いました。純正のイリジウムプラグが装着されています。4本とも特に問題ありませんでした。イグニッションコイルと合わせて交換するとエンジン出力が戻るぐらい86はプラグとコイルが劣化します。10万kmまでにはプラグとコイルの交換おススメいただいております。次にクルマをリフトアップして足廻りなどをチェックしていきます。最初にハブベアリングのガタやボールジョイントのガタが無いかチェックを行いましたが、特に問題ありませんでした。ガタが発生していると異音がしたり、まっすぐ走行することが困難になります。当店での定期的な点検をおススメいたします。ブレーキ廻りのチェックに移っていきます。ブレーキキャリパーシール状態およびキャリパーピストンの動きに問題ありませんでした。 ブレーキパッドの残量をチェックしていきます。フロント8mm、リア7mmなのでまだまだしばらくは交換しなくても大丈夫ですね。 次に足廻りのチェックをしたところ、フロントロアアームのブーツにヒビが確認できました。まだヒビだけでグリスの滲みは確認されなかったので直ちに交換が必要ではなかったですが、お早めの交換をおススメさせていただきました。ヒビがここから進行してきてグリスが滲んでしまいますと汚れが付着したり、後の車検を通過できなくなってしまいます。
86(ZN6)の油脂類交換
8&B HMRでは納車前点検でエンジンオイルやブレーキフルード、ミッション、デフオイルを新品交換しています。油脂類がリフレッシュされていれば納車して直ぐに楽しいドライブに行くこともできますね。まずはエンジンオイルから交換していきます。エンジンオイルはエンジン内部の潤滑および冷却をおこないます。定期的な交換を行わず走り続けると燃費悪化やパワーダウンからのエンジン不調などの重大な故障に繋がります。使用状況によりますが半年または5,000kmでの交換をおススメいたします。リアデフオイルも抜いていきます。リアデフオイルはWAKO’S WT-75 75W-90を入れていきます。オイルフィルターを交換させていただきました。オイルフィルターの交換の目安はエンジンオイル交換2回毎をおススメいたします。 エンジンオイルを入れていきます。エンジンオイルはWAKO’S プロステージS 0W-30 100%化学合成油を使用します。 ブレーキフルードを交換して同時にエア抜きを行います。ブレーキフルードはDOT4を使用しています。こちらは使用状況によりますが車検毎の交換をおススメいたします。 次にタイヤ溝の残量をチェックしていこう思いましたら、前後ともにたくさんのヒビ割れが確認できました。こ 写真の4桁でこのタイヤの製造年月がわかるのですが、2013年の3週目ということで8年半以上前のタイヤでした。溝があっても雨風・紫外線・熱で表面のゴムがどんどん劣化していきゴムの”ねばり”もなくなってヒビ割れが起こってしまい危険な状態でした。後ほど交換させていただきました。
86(ZN6)のタイヤ交換、エアコンフィルター交換
ナンカンタイヤのNS-2というスポーツカー向けのタイヤを注文いただき交換作業に移っていきます。タイヤチェンジャーで古いタイヤを外していきます。エアキャップバルブも劣化しておりましたので新品に交換していきます。新品のタイヤの内側にビードクリームを適量塗ってタイヤチェンジャーを使い装着していきます。そしてタイヤバランサーで回転させながらタイヤのバランス取りをしていきます。車体に装着して適正な空気圧に調整していきます。空気圧の調整はガソリンスタンドで自分でも簡単にできるので、1ヶ月に1回はチェックすることをおススメいたします。同時にスペアタイヤの空気圧もチェックしていきます。次にキーレスエントリーのバッテリーを交換していきます。 最後にエアコンフィルターのチェックしていきました。奥に細かなゴミが筋になって溜まっているのが写真でわかります。これが車内の不快な匂いの原因に繋がったり、更に汚れが溜まっていくとエアコンの効きにも悪影響がありますので交換させていただきました。 以上で作業は終了です。O様、この度は86ご契約いただきありがとうございました。現代のFRスポーツの走りを存分に楽しんでください!