更新日時:2025/10/15
こんにちは。HMR広報の小川です。今回紹介する2代目BRZは、初代の「誰もが楽しめるFRスポーツ」というコンセプトを継承しつつ、ファンから最も要望の多かったパワー不足を2.4Lエンジンへの排気量アップで完全に克服しました。それだけでなく、ボディ剛性は先代比で約1.5倍にまで引き上げられ、走りの質感が飛躍的に進化。さらに、スバルの予防安全技術「アイサイト」(MT車も対応)を搭載するなど、安全性も現代の基準へとアップデート。まさに全方位に進化した、新世代のピュアFRスポーツです。
新型BRZのエクステリアは、スバルのデザインフィロソフィーに基づき、よりシャープで洗練された印象へと生まれ変わりました。スバルのアイデンティティを宿すフロントフェイス スバルの象徴であるヘキサゴングリルや、コの字型に光るヘッドライトを採用。GR86のアグレッシブな表情とは対照的に、安定感のある落ち着いたスポーツカーの佇まいを見せます。
フロントフェンダー後方には、実際に空気を排出するエアアウトレットを設置。これはデザイン上のアクセントだけでなく、操縦安定性を高めるための機能パーツです。
また、ルーフやボンネットにアルミ材を使用することで、徹底した軽量化と低重心化を図っています。
コックピットは、運転への集中しやすさを追求すると同時に、日常の使い勝手も大きく向上させました。水平基調のインパネは、前方の視界を広く確保するためのデザイン。ドライバーが運転に集中できる環境を作り出します。メーターには、7インチTFT液晶を採用したデジタルメーターを搭載。
新型BRZの心臓部には、全面新設計された2.4L 水平対向4気筒エンジン「FA24」が搭載されています。2.4L 水平対向4気筒NA / 最高出力 235PS 。先代から400ccの排気量アップを果たし、最高出力は35馬力、最大トルクは45Nmも向上。特に、先代の弱点だった中回転域のトルクの谷が解消され、どの回転域からでも力強い加速を味わえます。
開発当初、ターボ化も検討されましたが、水平対向エンジンの最大のメリットである「低重心」を最優先するため、NAにこだわったと言われています。排気量を400ccも拡大しながら、各パーツの徹底した軽量化により、エンジン単体の重量はなんと先代の2.0Lエンジンとほぼ同じ。トヨタの燃料噴射技術も取り入れ、まさに両社の技術の結晶と言える、NA水平対向エンジンの完成形です。
新型BRZとGR86の最大の違いは、このシャシーと足回りの「味付け」にあります。「スバルグローバルプラットフォーム」で培ったノウハウを投入したインナーフレーム構造により、ねじり剛性は先代比で約50%も向上。フロントナックルに軽量なアルミ製を採用し、スプリングやスタビライザーもBRZ専用のセッティング。GR86がリアを積極的に動かして楽しむ味付けなのに対し、BRZはロールを抑え、挙動が穏やかで懐の深い「安定性」を重視。誰が乗っても安心して、意のままに操れるハンドリングを実現しています。
また、VSC(横滑り防止装置)の介入を最小限に抑える「TRACKモード」を搭載しサーキットでの自由なコントロールを可能にしています。
新型BRZは、パワー、剛性、質感、安全性のすべてが正常進化した、現代FRスポーツの一つの理想形です。兄弟車であるGR86との関係は、優劣ではなく、目指す走りの哲学の違いにあります。より刺激的で、ドライバーが積極的にクルマを操る楽しみを追求したGR86。よりリニアで、どこまでも安定した懐の深い走りを追求したBRZ。スバルが考える「誰もが安心して楽しめるFRスポーツ」の答えが、ここにあります。どちらを選ぶかは、あなたの好み次第です。