更新日時:2023/05/26
HMR(エイチエムアール)の栗原です。今回はお客様からのご依頼で、BRZ(ZC6)のクラッチ交換、クラッチ油圧系統リフレッシュ作業を承りましたのでその作業レポートになります。こちらの車体は、走行距離が11万キロとのことです。
まず最初に車内のシフトリンケージを取り外していきます。センターコンソール、シフトブーツなどを取り外していきます。
クラッチレリーズシリンダーを取り外していきます。
車体をリフトアップし、各部を点検しつつ
ミッションオイルを抜いていきます。
シフトリンクからシフトレバーを取り外していきます。 この時にプロペラシャフト、マフラーも取り外してミッション降ろしの準備ができました。
ジャッキで支えつつ慎重にミッションを降ろしていきます 。
エンジン側のクラッチカバー等にアクセスできるようになりましたので取り外していきます。
取り外したクラッチディスクです。比較的溝が残っています。滑り出してから交換、というのはクルマに余計な負荷をかけたり、一般道走行時のトラブルにもつながるので滑っていなくてもある程度の距離(メーカー推奨距離など)で交換することとをオススメします。
写真右側が今回新たな装着するEXEDY カーボンDシングルクラッチになります。カーボンクラッチのメリットは、発進時などの半クラッチのしやすさ、熱に強いので高負荷なスポーツ走行時でのクラッチの滑りにくさなどがあります。
防振性能を備えたセンターハブダンパーをカーボンクラッチとして初めて採用しています。これによってギアノイズを低減、ショックトルクを吸収できるようになったことで快適な日常走行からスポーツ走行まで幅広く対応できる製品となっています。
まずはクランクシャフトリアオイルシールを交換していきます。劣化していくとオイル漏れを引き起こします。クラッチ交換の際は、漏れがなくても同時交換をオススメしています。
写真左が新しいオイルシールです。
中心部のパイロットベアリングも新品に交換し、クラッチディスクを取付けていきます。
シフトケース側のレリーズフォーク、ベアリング、ピボットを交換していきます。フォクとピボットはCUSCO強化品になります。
トランスミッションのリアエクステンションハウジングオイルシールを交換していきます。
シフトレバーリテーナーブッシュとシフタースプリングを交換していきます。これらを交換することでシフトフィーリングが改善されます。
各部品の交換が完了しましたのでミッションを再び車体に搭載しました。
シフターとリンクを接続し、ブーツで覆います。
ミッションオイルはMoty’s GEAR OIL 75W-90 を入れていきます。
リフトアップされているのでリアデフオイルも同時に交換しておきます。
新しいリアデフオイルはCUSCO LSD OIL 80-140Wになります。
車体を下げて、クラッチマスター&レリーズシリンダーを交換していきます。
写真上半分が新しいシリンダーになります。
フルードの通り道であるクラッチラインはCUSCOステンレスメッシュに交換します。
適切に接続した後に、クラッチフルードを入れてエア抜きをして作業完了となります。
M様、この度は作業のご依頼ありがとうございました。またのご相談・ご依頼お待ちしております。
今回の作業費用ですが
・クラッチ・シフト周り交換部品一式:234,200円
・クラッチ交換工賃:64,800円
・クラッチ油圧系統リフレッシュ部品代:23,200円
・クラッチ油圧系統リフレッシュ作業工賃:14,400円
・リアデフオイル交換(オイルはお客様お持込):1,600円
合計税込み372,000円でした。