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更新日時:2023/03/11

名チューナーの元で86S耐号パワーアップ!&テスト前にしっかりメンテナンス&GR86S耐号のボディ製作進捗


HMR(エイチエムアール)の栗原です。2023年もスーパー耐久シリーズに引き続き参戦します。2月23日に公式テストが富士スピードウェイで行われました。その様子は弊社代表のイシケンがブログで紹介していますのでぜひご覧ください!そのブログでも少し触れられていますが、今シーズンからGT-Rのチューニングで有名なMCRさんにエンジニアリングとレース時のメカニカル指導をやってもらっております。
公式テスト前に一度マシンをMCRへ持って行き、コンピュータの現車セットとロガーデータのセットアップをしてもらいました。この現車セットだけでもパワー&トルクが大きく改善されました。その後、一度HMRにマシンを持ち帰り、公式テストに備えたメンテナンスを行いました。

今回はその様子をまとめております。更に現在制作中のGR86S耐号の製作進捗も紹介していきます。

名チューナー・MCR小林さんによる86S耐号のセットアップ

第2世代のスカイラインGT-Rのチューニングで一躍有名になったMCRは千葉県柏市にあります。GT-Rを中心に国産スポーツカーのチューニング・メンテナンスをやっております。HMRは86S耐号を持ち込み、コンピューターによるエンジンセットアップとあらゆる車両状況を記録・分析するロガーのセットアップを依頼しました。 MCR代表の小林さんは、過去にエンドレス、GRガレージ水戸インターの86のセットアップをやっておりシリーズチャンピオンに導いた実績があります。マシンだけでなく、チーム全体のレベルを引き上げる強力なパートナーとしてご協力していただけることになりました。 この日は、コンピューターチューン・ロガーの細かな説明・公式テストでのやるべきことなどをイシケンと打ち合わせしました。
今回新たに導入したロガー、小林さんによると今までシャーシ側とエンジン側で同時に別々のデータを取得する必要があるのに出来ていなかったとのこと。新しいロガーでマシンの細かな状況を正確に把握できるようになったため、これからのマシン開発やドライバーのスキルアップ、そして大きなトラブル回避に繋がります。
注目のコンピュータチューンですが、現車セットの結果トルク・パワー共にアップし特に中間域のトルクが向上したようです。

86S耐号の公式テスト前のリフレッシュ・メンテナンス作業

MCRから引き上げた86S耐号。公式テストまでの限られた時間でリフレッシュ・メンテナンス作業を行いました。まずはエンジンオイルクーラーを新しいものに交換しました。フロントバンパーを取り外し、去年1年活躍した空冷式オイルクーラーを取り外していきます。 今までのオイルクーラーの左隣にあるのが新しいオイルクーラーです。随分コンパクトです。 この「ARC Brazing オイルクーラー」は、S耐マシン搭載実績もある水冷式オイルクーラーです。特徴を紹介すると
・加工無しでのボルトオン取付。バンパー脱着も必要としません
・水冷式なのでコアが小さく、オイル増量も少ないので重量増も最小限
・エンジンに固定するのでマシンバランスへの影響もほとんどない
・フロントバンパー直後に装着する空冷式と比べ、万が一クラッシュした場合でも破損しにくい
といったメリットがあります。今までの空冷式のユニット重量が6.49kgに対して・・・ 水冷式オイルクーラーユニットと純正アンダーパネルで・・・ 2.05kgマイナスの4.44kg! マシンバランスも改善されるので確実にさらなるスピードアップに繋がることでしょう。エンジンに固定するとそのコンパクトさがよりわかりやすいですね。 チーフメカニックのムラマツが取付け作業をしていましたが、あっという間に取付完了してしまいました。 取り外したフロントバンパーには、ラジエターを飛び石などからメッシュをより目が細かいものに交換しました。 前回の鈴鹿戦では飛び石によるラジエター損傷があったため、その対策として目の細かいものをチョイスしました。次にフルブッシュ交換、リアサブフレーム交換作業に移っていきます。サーキットを激走するレーシングマシンの車体は、公道では考えられない大きなストレスを受け続けます。
目に見えなくともダメージは蓄積されて本来のマシン性能が発揮できなくなります。今回足回りのフルブッシュ交換だけではなく、リアサブフレームを交換することでシャシー剛性を引き上げ、より安心して踏んでいけるマシンにしていきます。

写真ではメカのホリグチが新しいサブフレームにデフマウントブッシュをハンマーで叩いて入れています。
これがなかなか難しく、真っ直ぐに入れないと意味がないので定規で確認しながら少しずつ入れていきました。 同時に足回りのフルブッシュ交換も進めていきます。  交換の準備ができたので、デフを降ろしサブフレームを降ろしていきます。 奥が新しいリアサブフレームです。 降ろしたサブフレームからアッパーアームなどを移植します。  新しいサブフレームを車体に取付け、リアデフを固定します。 あとはブッシュ交換した足回りを取付けて完了です。新しいブレーキディスクにハブを取付けていきました。

GR86S耐号のボディ製作進捗

来シーズンのデビューに向けて製作中のGR86S耐号。現在は専門のボディワークショップでボディ製作を依頼してます。時間は前後しますが、MCRでマシンを引き上げた後に伺いました。ボディ各部に剛性アップのスポット増しが施されていました。 おおよそ500ぐらい打ってあるとのことです。 今回ボディ製作をやっていただいてる小檜さんが実演してくれました。電気を使ったアーク溶接でバチッと溶接していました。 スポット増し溶接した直後は金属が溶けて盛り上がってるのでベルトサンダーで削って平らにしていきます。 手に持っている針金を使ってロールゲージのおおよその形状を決めていくそうです。 この日は、車選びドットコムのYoutube撮影取材も行われました。 今後も定期的に取材をして進捗具合をブログとYoutubeにて報告していきます!

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