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更新日時:2022/12/16

シビックタイプR(FD2)のサーキット走行前メンテナンスとエンジン/ミッションマウント交換作業を行いました


HMR(エイチエムアール)の栗原です。今回は、シビックタイプR(FD2)のサーキット走行前メンテナンスとエンジン/ミッションマウント交換作業を行いました。担当はムラマツです。

シビックタイプR(FD2)のエンジン・ミッションマウント交換作業

今回ご依頼したお客様のシビックタイプRは、最近購入されたもので元々強化エンジンマウントが装着されていました。そのために車内に伝わる振動が多かったのでノーマルマウントに交換していきます。マウントを取り外していきます。 前オーナーはサーキットメインでクルマを仕上げていたようです。 強化マウントです。サーキットだけと割り切ってしまえば素晴らしいパフォーマンスを発揮するパーツではありますが、日常運転も・・・と考えるとなかなか難しい一品ではあります。 これから取付けていくノーマルマウントです。 元々FD2型シビックタイプRは、4ドアセダンモデルをベースに開発されたクルマだけに高いボディ剛性を持っています。 強化マウントのメリットは、クルマの様々な動きに対して安定性が向上します。特にエンジンとミッション・ドライブシャフトが一体となっているFF車だとエンジンルームでの振動は他の駆動方式より大きいです。それを抑え込むことでより素早いシフトチェンジを可能にさせます。その一方でデメリットとして先程お伝えしたとおり、振動がより多く伝わって快適性が損なわれてしまうということ。もう一つは、路面からの入力をよりしっかり受け止めることが強化マウントの役目ですが、つまり力を受け逃さないので車体の各部に多くの負担を掛けてしまいます。日常運転からサーキットまで程よく長く楽しんでいきたいと考えているのであれば、いきなり強化!ではなく、元々装着されているノーマルのブッシュ類をリフレッシュしてみたり取り外しが容易なタワーバーなどから必要に応じてステップアップしていくと良いかもしれません。  今回装着した純正マウントは当然新品なので十分な剛性感が出ます。 車体下部にあるマウントも交換していきます。  マウントの交換が完了しました。これで日常運転、スポーツ走行ともに楽しめるようになっているでしょう。 

シビックタイプR(FD2)の各オイル交換

当店でのメンテナンスを終えた後にサーキット走行を予定しているということでスポーツ走行向けのメンテナンスとしてエンジン・ミッションオイル、クラッチ・ブレーキフルード、スーパークーラントを交換しました。 ミッションオイルは、ホンダ系のチューニングメーカーSEEKER製の「SEEKER MAXIMUM 75W-90」を入れていきます。街乗りから高負荷・高温のサーキット走行までスムーズなシフトフィールを実現するオイルとのことです。 エンジンオイルはMOTUL 300V 5W-40になります。 スーパークーラントを入れていきます。 ベルト類のチェックもしていきます。 

シビックタイプR(FD2)のタイヤ組み換え

お客様のお持込でタイヤの組み換え作業を行いました。装着するタイヤは、KENDA KR20Aというスポーツラジアルタイヤです。台湾のタイヤメーカーでいわゆるアジアンタイヤになります。リーズナブルながら国産メーカーと遜色ないグリップ力を備えている人気銘柄です。 タイヤを組み付けたらホイールバランサーでバランス調整をしていきます。このバランス調整をしないとクルマの直進・コーナーリングに悪影響を与える恐れがあります。特に高速走行のサーキットとなると駆動部にダメージを与えて、破損がキッカケでの事故につながる恐れがありますので必ずバランス調整は行いましょう。 

シビックタイプR(FD2)のブレーキリフレッシュ作業

サーキット走行で最も大事なブレーキ、今回リフレッシュしていきます。パッドは、サーキット走行ではものすごい勢いで消耗していきますので交換は必須です。同様にローターもです。 パッドとローターがそれだけ酷使されてるということは、キャリパーも各部が消耗していたり汚れが溜まっています。写真のように粉塵だらけです。分解して丁寧にチェックしていきます。  パッドを取り外してみるとほとんど残量が残っていませんでした。  パッドを外した後のキャリパーを除いてみるとピストンシールがボロボロになっていました。サーキット走行での高温でシールが焼けてしまったのです。このまま使い続けていくとピストン内部に鉄粉・水分など異物が入り込んでピストンが錆びついたりし、しっかり動作しなくなってパッドとローターを交換しても制動力が得られなく恐れがあります。キャリパーを取り外しました。分解清掃していきます。  ピストンを取り外しました鉄粉で汚れ、ボロボロです。 ピストンシールを交換していきます。 ピストンは清掃して状態をチェックをして問題なかったので再利用していきます。  キレイになりました。  ブレンボ純正のキャリパーシールキットです。これをキャリパー各部に取り付けていきます。 これはボルト先端から内部に貫通している穴からフルードを抜く、ブリーダーボルトです。フルードで穴がふさがっているようにみえます。 パーツクリーナーでキレイにして組み込んでいきます。ピストンシールを装着し、ピストンと ダストカバーを合わせて組み込んでいきます。 これでキャリパーのオーバーホールは完了です。 次にパッドとローターを交換していきます。 今回どちらもディクセル製で、パッドは街乗り・ワインディングからサーキットまでオールマイティに安定した制動力を発揮するZタイプ、ローターはスリットが入って制動力と冷却性に優れるSDタイプです。   ブレーキフルードは、ディクセルのDOT5.1です。低温時から高い性能を発揮します。以上で作業完了となります。W様、この度は作業のご依頼ありがとうございました。またのご依頼お待ちしております。

今回の作業費用ですが
・エンジン・ミッションマウント交換:121,000円
・油脂類交換:48,900円
・タイヤ組み換え:6,000円
・フロントブレーキローター・パッド交換:56,000円
・キャリパーオーバーホール:30,700円

合計税込み289,000円でした。

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