更新日時:2022/12/03
HMR(エイチエムアール)のイシケンです。筑波サーキット2秒台を目指してテストを続けているデモカーS2000 2号機ですが、先日の鈴鹿サーキットテストを経て筑波に戻ってきました。
鈴鹿テストでは課題のアンダーステアを解消できとても乗りやすいセットにすることができたので、それが筑波ではどうなのかというのが今回の主なテストです。そして、REVSPEEDの筑波アタックへエントリーし、ドライバーは今年ホンダ育成ドライバーとしてFIA F4を戦ってシリーズ2位を獲得した三井選手にお願いしました。そんなこんなで、今回のテストから三井選手に乗ってもらってテストを進めていきます。
1本目の走行はまず私が運転しました。これまでのアンダーが筑波ではどんな感じなのかを感じるためコースイン。タイヤは鈴鹿で走りまくった中古タイヤのままでの走行にも関わらず、ダンロップや最終コーナーのアンダーは見事に消えていました。
まだそこまで本気アタックをしていなくても前回のベストタイムである4秒5がサクっと出てしまいました。しかも2回ほど詰まってのタイムだったため、この時点でも4秒フラットくらいは見える感じでした。感触はとても良かったので、2本目から三井選手にバトンタッチです。
三井選手は筑波サーキットをハコ車で走るのは今日が初めてなのです。カートからフォーミュラというトップドライバーが進むルートで来ているため、ハコ車の経験は今年スーパー耐久レースでTCRシビックに乗っているくらいで、チューニングカーは以前当社のデモカーFD2に乗ったくらいという感じです。
そのため、三井選手の1本目は慣熟走行という感じで、まずはコースとマシンに慣れてもらうために連続周回してもらいました。
と言いながらもさすがは未来のトップドライバーなだけあり、すぐに4秒台前半のタイムを記録。途中でセット変更でフロントのタワーバーを外しました。鈴鹿では外すとリアの粘りがなくなってしまってダメでしたが、筑波ならターンインがよりしやすくなるのではというので試してみました。
筑波では良いフィーリングで、タワーバー装着時はフロントが突っかかるような感じがあったとのことですが、それが消えて動きが良くなった感じでした。タイムは3秒台についに突入しました。
3本目に向けてインカー映像を見ながら私の出来る範囲のアドバイスをさせてもらいました。またマシンの方はタワーバー有無しの中間くらいの剛性感が欲しいとのことだったので、まずは外したままでフロントの減衰力だけ1ノッチ上げて走ってもらいました。
ただ、これは足が突っ張ってしまってダメだったので、減衰はもとの位置に戻してタワーバーを装着。ただ、タワーバーを締めるボルトを緩く締めて若干剛性を落とすというカートみたいなセットを施しました。これが効果的な感じでタイムは3秒7までタイムアップしました。
この時は1ヘアでシフトミスがあったためあとコンマ2～3秒は詰められるとのことでした。時間もなくなってきていたので最後に試したかったリア減衰を1ノッチ上げるテストをしてもらいました。最後の最後にこれまでのベストタイムである3秒5をたたき出してこの日のテストは終了となりました。
リア減衰はいいところと悪いところとフィーリング的にはあったとのことで、帰ってロガー見ながらどっちにするかは決めようと思います。
この日に履いていたタイヤはずっと使っているA052の中古タイヤでフロントタイヤの溝はもうなくなっていました。それでも3秒5というタイムを刻むことができたので、新品タイヤを履いて12月の気温になったら2秒台はほぼ見えて来たのではという感触で終わることができました。
次のテストは11月中旬に予定しています。そこでは新品タイヤともう少しだけ効きの強いフロントパッドを投入する予定です。また、それまでにフリクションロスでドライブシャフトのOHを施す予定です。もちろんただのOHではなくて、中のグリスにも拘ってフリクションロスを無くす感じです。では、また次回のブログにて！
この日の様子はyoutubeでも公開しています。インカー映像なども出ているのでどうぞご覧ください。
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