HMR HONDA(エイチエムアールホンダ)のイシケンです。デモカーのインテグラタイプR(DC5)にゼロファイターさんのロアアームハイキャスターピロボールブッシュとロールセンターアジャスター、逆刺しタイロッドエンドの取付けを行いました。車高を落として行くとタイロッドやロアアームがバンザイ状態になり、特にDC5はタイロッドの取付位置がミニバンのような位置にあるため、直進安定性がとても悪くなります。そこの改善のためにロールセンターアジャスターでロアアームのバンザイを補正して、逆刺しタイロッドでタイロッド側も補正をしようとなりました。また、直進安定性が純正より悪くなりがちなので、ハイキャスター化することでそこの改善を行いました。
作業はメカニックのムラマツです。
インテグラタイプR(DC5)ロアアーム、ナックル取り外し
今回打ち替えする箇所はフロントロアアームのブッシュとナックルに装着されているボールジョイントです。どちらも取り外していきます。まずはキャリパー&ローターを取り外します。 続いてナックル&ロアアームを取り外します。 こんな感じでごっそりとナックルやハブベアリングASSYで取り外します。 ナックルが外れたら後はロアアームを取り外すだけです。 これでロアアームとナックルが外れたので、ブッシュやボールジョイントを打ち替えていきます。こちらがゼロファイターさんの商品です。ハイキャスターロアアームブッシュはボルトの取付穴がセンターから少しオフセットされていて、これによってキャスターがつく方向になります。そして、20mm高のロールセンターアジャスターは明らかに純正よりも高さがあります。これらに打ち替えていきます。
インテグラタイプR(DC5) ハイキャスターロアアームブッシュ、ロールセンターアジャスター打ち替え
プレス機を使って打ち替えていきます。まずはナックル側のロールセンターアジャスターです。 純正のボールジョイントを打ち抜きました。下の画像はその比較ですが、明らかに高さが違いますね。この20mm高のロールセンターアジャスターを圧入していきます。 こんな感じで圧入完了です。続いてロアアームのブッシュを打ち替えます。 こちらもプレス機を使って打ち替えです。 ゼロファイターさんの商品はクリアランスが狭くかなりの圧力で入れ込みました。 ハイキャスター化するコンプライアンスブッシュも打ち替えます。 右側が打ち抜いたブッシュですが、もともとゼロファイターさんの強化ブッシュに打ち替えていたのでブッシュ自体はかなり綺麗です。 ブッシュを装着する箇所を説明書通りにしっかりと測定してマーキングしてから圧入しないと、アライメントが正常にでなくなります。 マーカー通りの箇所に圧入していきます。 圧入完了です。改めて測定してみて、誤差がないかチェックしました。 あとはナックルとロアアームを車体に戻すだけです。 戻しが完了しました。こちらがロールセンターアジャスターです。かなりかさ上げされましたね。これでバンザイ状態が補正されます。こちらはハイキャスターロアアームピロブッシュです。取付位置がオフセットされて、車高調が寝ました。
インテグラタイプR(DC5) 逆刺しタイロッドエンドの取付け
続いて逆刺しタイロッドエンドの取付けです。純正ですとこんなにバンザイ状態になっています。これでリフトアップされた状態なので、着地したらかなりバンザイ状態になります。 さくっとタイロッドエンドを取り外しました。右側はJ’sracingさんのショートタイロッドのエンド部分です。逆刺しタイロッドエンドになるだけでもショート化されます。ショートにならないとトーの調整幅が足りなくてアライメントが出せないのでそのようになっているのでしょう。デモカーの場合は車高がかなり落ちていてキャンバーもついているため、エンド部分のショート化だけでは足りなく、ショートタイロッドとの組み合わせじゃないとトー調整ができませんでした。こんな感じで取付け完了です。タイロッドの角度がかなり補正されました。
インテグラタイプR(DC5) レイルアンダーカバー取付け
ついでにレイルさんに発注していたアンダーカバーが届いたので装着しました。ミッションオイルクーラーを取付けしているのですが、路面からの異物の衝撃にさらされそうで怖かったので装着しました。取付け前はこんな感じでかなりオープンな状態です。取付け用のステーを設置します。 こんな感じでカバーの取付けができました。エンジンオイルパンもガードできるので何かと安心です。
インテグラタイプR(DC5) 富士スピードウェイテスト
フロントのバンザイ状態を補正できたので、早速富士スピードウェイにテストに行きました。逆刺しタイロッドエンドでしっかりと走るのかどうかなども不安だったのですが、直進安定性やコーナリングなどとてもいいフィーリングでした。 ただ、ブレーキングですぐにリアがロックして滑り出すという症状がかなり酷く、強くブレーキングできない感じでした。それでも2分5秒台はさくっとでたので、まだまだタイムアップしそうな感じでした。
後日、リアパッドを効きの弱いタイプに変更してブレーキングでリアがロックしないように対策して、鈴鹿サーキットで開催されたホンダワンメイクレースに参加しました。そこでまたフラフラな状態が再発・・・。見た目にもアライメントがおかしくなっていて、もしかしたら調整用の偏心カムのボルトが劣化して走るとアライメントがズレてしまうのかもしれません。
次回はこれらの部品を交換してまたサーキットテストをしたいと思います。なかなかまともに走ってくれないDC5ですね。今回の作業の様子や富士テストの様子などは、下記の動画にて公開していますので合わせてどうぞ。
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